2023/11/02 09:00の予想天気図:越後・中ア

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:越後山脈・中央アルプス】

華北から低気圧が、東シナ海から高気圧が接近する。南高北低の気圧配置で、北日本では風が強い時間が続くが、次第に高気圧に覆われて晴れる見込み。越後山脈では日中は風が強く雨を伴う天気に。夜にかけて高気圧に覆われて天気は回復する。中央アルプスでは概ね晴れるが、西風が強まると日本海からの空気を受けて雲が出ると予想できる。

地上(等圧線・前12時間降水量)

華北から低気圧が、東シナ海から高気圧が接近する。北日本では西風が強まり、日本海の水蒸気を受け取って日本海沿岸の山域に雨や雪をもたらす。ただし、次第に高気圧に覆われて天気は回復する見込み。

500 hPa(等高度線・渦度)

深いトラフが通過し、広い範囲で晴れる、と言いたいところだがそうはいかないのが冬の日本海である。リッジの領域に位置するものの日本海からの西風と大気下層と上層の気温差によって雨雪がもたらされる。

850 hPa(等相当温位線・風)

華北では低気圧性循環が、東シナ海では高気圧性循環が明瞭に解析できる。特に北日本では両者の合流を受けて風が強まっている。越後では最大35 KT(=17.5 m/s)の北西風が予想されている。中アでは風が弱く10 KT(=5 m/s)と予想されている。中アでは高気圧に覆われると風向が北寄りに変化するが、そうなると雲も発生しづらくなる。越後でも同様に、21時の予想では風向が南西に変化していき、雨風が落ち着いてくる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

組織的な上昇流域は解析できない。ただし、これまで述べたように大気下層における雲の成長は特に越後を含む北日本で予想される。気温は、越後で8℃、中アで10℃の予想。大気下層では日本海に寒気が南下した状態が続く。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

湿潤域も同様に、解析できない。500 hPaでも、温度分布から温度のトラフが解析でき、寒気の南下が続いていることを示している。気温は越後で-18℃、中アで-17℃で、気温減率は越後が0.62℃/100m、中アが0.63℃/100mである。大気の平均の気温減率(0.6℃/100m)より大きく、不安定に陥る可能性がある。越後では風が強く斜面上昇と相まって雨雲が発生しやすいか。越後では雪となる標高が約2500 m(2℃になる)付近と考えられ、多くでは山頂まで雨だろう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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