2024/01/10 09:00の予想天気図:北ア・八ヶ岳

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:北アルプス・八ヶ岳】

地上(等圧線・前12時間降水量)

南岸低気圧と寒冷低気圧がそれぞれ東進する。このため、太平洋側の山域でも雨や雪となる。寒冷低気圧によって上空に寒気が、南岸低気圧によって下層に湿った空気が供給されることで広い範囲で降雪が予想できる。八ヶ岳では午前中は南岸低気圧によって太平洋側から湿った空気が供給されて雪、午後になると寒冷低気圧の影響を受けて雪となる予想。北アでは二本海の風のシアと、寒冷低気圧により雪の予想。

500 hPa(等高度線・渦度)

引き続き標高の高い山脈の稜線では強風が見込まれる。寒冷低気圧は5400-5460 mの等高度線に解析できる。これがジェットの北系から切離して、寒冷低気圧として振舞う。このため、夜には稜線でも風が弱まると考えられるが、降雪はある。

850 hPa(等相当温位線・風)

9時の予想では、八ヶ岳では南岸低気圧の接近のため南西の風である。このため太平洋から湿った空気が流入して、雪ないし曇りとなる。山陰沖には風のシアが解析でき、これが北アまで伸びる。北アではこの風のシアによって降雪があるか。21時の予想では、北アの北部では北風が強まるため吹雪が続くか。八ヶ岳では北東の風に変わるため海からの供給はないが上空には寒冷低気圧が接近するため、日本海方面から雲が接近し、これにより降雪があるか。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

南岸低気圧の中心と、山陰沖の風のシアに対して上昇流の極大域が解析できる。下層では南岸低気圧により暖気が供給され、後述する通り上空では寒冷低気圧により寒気が供給されるため対流が活発になると予想でき、実際に上昇流域は500 hPaのトラフの前面で広く解析できる。気温は、北アで-2℃、八ヶ岳で0℃。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

トラフの前面で対流が活発と予想でき、湿潤域が広く解析できる。寒冷低気圧に伴っては、-30℃の寒気が、北海道の北には-45℃の寒気が解析できる。21時の予想では-30℃の寒気は九州まで南下する予想となっており、南岸低気圧にも影響を与えて関東平野でも雪の可能性がある。気温は、北アで-28℃、八ヶ岳で-26℃。気温減率は0.67℃/100 mで、不安定である。これは先述した通り下層と上空の気温差のためである。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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