10/07 9:30 枝折峠 ~ 11:30 小倉山 ~ 13:30 駒の小屋
10/08 (6:45の日の出に合わせて駒ケ岳山頂) 7:40 駒の小屋 ~ 11:00 枝折峠
豪勢な食事のためのゆるゆる山行でした(^^)
10/07 冬型の気圧配置が続き、北日本では荒れた天気に。
09:00の実況天気図で当日の天気を振り返る。
地上天気図
北海道の東の低気圧が中々東進せず、冬型の気圧配置が続いた。西日本~東日本にかけては高気圧に覆われたが、北日本では等圧線の間隔が狭く、風が強いと考えられた。等圧線と平行に北西よりの風が吹き、日本海から水蒸気が供給され、雨、標高の高いところでは雪となった。
850 hPa(等高度線・等温線・湿数)
日本海沿岸に沿って湿潤域が解析されている。西日本では地上等圧線の間隔は狭くなく、陸地まで湿潤域が入り込んでいる様子は確認できないが、北日本では入り込んでいる。最寄りの高層観測点の秋田では、気温3.6℃、湿数1.2℃、北北西の風35 KT(=17.5 m/s)と観測している。越後駒ケ岳では5℃と考えられる。
700 hPa(等高度線・等温線・湿数)
湿潤域は、より地上等圧線の間隔が狭い北海道~日本海北部にかけて解析されており、北日本ではほとんど解析されていない。秋田では気温-6.5℃、湿数0.6℃、北西の風25 KT(=12.5 m/s)で850 hPaと比べれば弱まっている。越後駒ケ岳では-2℃と考えられる。秋田における気温減率は、3.6-(-6.5) / 3030-1470 = 0.65 ℃/100 m、同様に越後駒ケ岳で推定すると、5-(-2) / 3060-1500 =0.45 ℃/100 mとなる。実際、当日13時頃には標高1800-1900 mでみぞれから時には雪が降った。気温減率から計算すると標高1800-1900 mでは3-4℃となり、たしかに雨からみぞれに変わる基準(4℃)と一致する。
500 hPa(等高度線・等温線・湿数)
図中に描画していないが、300 hPa天気図から亜熱帯ジェットの強風軸は秋田付近を通る。上空の低気圧も既に通過していて、気圧のトラフも東海上へ抜けているが、それでも日本海側では悪天が続く。北日本に温度のトラフが伸び、寒気が流入していることが分かる。秋田では気温-22.3℃、湿数21.0℃、西北西の風40 KT(=20 m/s)と解析している。越後駒ケ岳では-12℃と推定できる。850 hPaと500 hPaの気温差は雷になるほど大きくなく、また、雲の発生が斜面上昇によるところが大きいため雲の鉛直方向の成長は乏しかったと考えられる。秋田の風の情報から、鉛直方向の風向の変化は反時計回りで、寒気移流を示唆している。
以上から、気圧のトラフが通過しているものの、地上等圧線の間隔が狭い状況が続き、北よりの風が強く吹いた。日本海の水蒸気を吸収してそれらが日本海沿岸の山域に吹き付け、雨をもたらした。また、寒気の南下に伴って標高1800 m付近より上部ではみぞれや雪となった。
実際の天気の移り変わり
終日雨。ただし、時間帯によって雨の強さが変わった。枝折峠のルートは越後駒ケ岳の南東側のルートであるため、北西よりの風を受けにくく、そちらの心配はなかった。これが山域西向きのルートであったら山行を止めていただろう。
10:15頃。明神峠のやや南西から、南方向(荒沢岳方向)。画面右(西)から左(東)へ雲が流れる。
12:20頃。百草の池から、南方向。10:15頃についても言えるが、越後山脈を乗り越えた後のためか、標高の低いところは雲が少ない。
13:00頃。標高1800 m付近。雨の降り方が強くなり、時折みぞれや雪となった。周囲もガスで覆われた。山脈の向こうから吹いてくる、風が強くなったか?
おまけ。翌日10/08 5:45頃。駒ケ岳山頂からの朝日と、河の流れのような雲海。滝雲見たかったな~。
地上・高層天気図は「北海道放送 専門天気図」より引用
https://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html
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