【予想時刻T=0: 2024/07/27 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
高気圧が停滞し、西日本から関東では晴れ。9時頃の天候は、中アでは北~北西の風のため、斜面上昇による雲の発生の心配はなく晴れると考えられるが、そもそも空気が湿っているため、ガスが出ている可能性もある。飯豊では、日本海から湿った空気が流れ込み、また風も強く激しく雨が降っているものと考えられる。北海道から三陸沖には、太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の風がぶつかり合うことで風の収束が発生し、降水帯が形成されている。
500 hPa(等高度線・渦度)
500 hPa天気図でも、太平洋高気圧が九州付近を中心に位置していることが分かる。前日も四国付近にあって、停滞していることが言える。高気圧の居座りに伴ってジェットの蛇行は大きく蛇行し、その経路上にある東北地方~北海道の日本海沿岸で強い降雨がこれまで観測されている。この天気図を見ている以上は高層の雲は発生しないと考えられる(が、Windyで雲分布を見ると飯豊では高層の雲が予想されている)。
850 hPa(等相当温位線・風)
ほぼ日本の全域が相当温位345 K以上の温暖湿潤空気に覆われている。中アでは北北西の風5 KT (2.5 m/s) と弱く、北西方向には北アルプスがあることから斜面上昇による雲の発生が考えにくい。ただし、そもそも温暖湿潤空気に覆われていることから、日の出までに冷やされた空気が霧のようになっていることも考えられる。飯豊では西北西の風30 KT (=15 m/s) と強く、日本海から湿った空気が流れ込み山域周辺で強い雨となっているだろう。ちなみに、北海道~三陸沖では風のシアが確認でき、ここでは地上でも降水域として確認できる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
太平洋高気圧の張り出しにより、赤線で示すように暖かい空気が流れ込んでいる様子が分かる。東日本より西の地域で21℃以上の空気が入り、暑い。中ア付近は顕著な上昇流は確認できない。太平洋高気圧を縁取るように上昇流域が広がり、極大値も確認できる。中アでは21℃、飯豊では18℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
上昇流域と同様に、太平洋高気圧を縁取るように湿潤域が広がる。中アでは湿数=6℃であり湿潤域としては判定されていないものの稜線上で空気が夜の内に冷やされることで朝は霧のようになっていた可能性がある。飯豊では湿潤域として判定できる。500 hPaでは正渦度域(下降流)であるため、雲の成長は高度3000-4000 mで一度止まるか。気温は、中アで-2℃、飯豊で-3℃の予想。Windyより850 hPaの高度を取得して気温減率を計算すると、中アでは23 / (5950-1550) = 0.52℃ /100 m。飯豊では21 / (5940-1540) = 0.48 ℃ /100 mである。朝の内は中アでも安定であったか。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
予想への意見・反論・質問はぜひこちらから!