2025/05/11 09:00の予想天気図:中ア・谷川

日々の天気図解析

【予想時刻T=0 : 2025/05/10 09:00】

総括

低気圧が勢力を維持しながら北日本を通過するため、東北地方では一時的に冬型の気圧配置となる。そのため、北日本では風が強く、谷川でも強風が予想される。概ね快復には向かうものの、風が強い間は稜線は霧に覆われて時々雨を伴うと考えられる。中アでも強風予想で、当日9時までは前日までの雨雲が残るだろう。

地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:東北地方では等圧線の間隔が狭く、西高東低の気圧配置となっている。日本の南には停滞前線が伸びる。

考察:等圧線の走向からも、東北では西から北寄りの風が吹くことが考えられる。間隔も狭いことから、谷川では北西の強風が考えられる。

500 hPa(等高度線・渦度)

状況:亜熱帯ジェットは日本列島の南を沿うように吹く。北緯40度東経150度の付近には正渦度+135が確認できる。

考察:亜熱帯ジェットの南側は夏の空気である。太平洋側では夏の空気が入り始めると考えられる。また、ジェットの軸のそばでは高層で雲が現れやすい。取り上げた正渦度は地上の前線の閉塞点に対応する。

850 hPa(等相当温位線・風)

状況:谷川では60KT(=30 m/s) の西北西風が予想されている。中アでは5KTの西北西風である。日本の東から南の沖には等相当温位線の集中帯が見られる。三陸のはるか沖に別の集中帯も確認できる。

考察:谷川では暴風の予想である。三陸沖の集中帯は、前日の夜には本州にあった、二次の寒冷前線と考えられる。それによってもたらされた雨で空気は湿って、当日朝も霧の要因となるだろう。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

状況:谷川は6℃、中アは9℃である。中部では等温線が混んでいる。

考察:中アでは等温線が混み合ったエリアにあるが、風が弱いため空気層のぶつかりあいは少ない(雲は起こりにくい)だろう。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:低気圧に伴う前線と停滞前線に沿って湿潤域が広がる。前日21時の予想では北陸から東北の日本海側では湿潤域が確認できたが、当日9時は確認できない。谷川では-8℃、中アでは-9℃。

考察:気温減率は大きくなく、また、等温線は500 hPaのジェットと概ね平行であるため、中層の雲も現れにくいだろう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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