【予想時刻T=0: 2024/12/14 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
西高東低の気圧配置ではあるものの、高気圧が華南にあり、低気圧がアリューシャン方面にあることから等圧線の走向は東西方向である。中アでは西風が強く、また、この風向のときは雪も降る。暴風雪の予想。大山でも、暴風雪の予想。
500 hPa(等高度線・渦度)+300 hPa(等高度線・等風速線)
ジェットが強く吹く(300 hPa参照)。
日本の東で亜熱帯ジェットと寒帯前線ジェットが合流し、最大で180 KT (=90 m/s) 以上の風となる。中アや大山の上空では120 – 130 KTの風が予想される。次項の850 hPaにおける風速と300 hPaの風速を使って、中アでの風速を簡易的に計算してみよう。
1500 mにおける風速 = 7.5 m/s、9000 mにおける風速 = 60 m/s より、7 m/s / 1000 m 高度が上がるほど風速が大きくなる。このとき、標高3000 m付近の中アの稜線では 18 m/s の風が予想できる。(計算にあたっては、850 – 300 hPa間で風向の変化がなく、線形的に風速が変化すると仮定した。)
850 hPa(等相当温位線・風)
西風が卓越する。中ア付近では15 KT (=7.5 m/s) の西風、大山では30 KT (=15 m/s ) の西北西の風が予想されている。中アでは、西風が卓越するとき日本海からの風が湿った空気を含んだまま届くようになるため、雪を伴うことが多い。大山でも雪雲が斜面を駆け上り雪を伴う。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
上昇流域の分布から、中アや大山では、雲の成長は700 hPa未満で止まっていると考えられる。なお、大山では前日付近で強い上昇流が確認されており、前日からの強い雪が既に積もっていると考えられる。気温は、中アで-4℃、大山で-6℃。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
気温は、中アで-26℃、大山で-25℃。850 hPaと500 hPaの高度差を4000 mと仮定すると、気温減率は中アで0.55 ℃ /100 mで条件付き不安定、大山では0.48 ℃ /100 mで安定である。大山では気温減率は大きくなく、斜面上昇が上昇流の主体と考えられる。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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