【予想時刻T=0: 2024/08/16 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
太平洋高気圧の中心は南下し、平年通りの位置に戻ってきた。台風は北東へ抜け、再び太平洋高気圧が張り出し、暖かい空気が流入する。中アや丹沢では、太平洋高気圧に覆われるため大気中層~高層の雲は予想できないが、大気下層は湿っていて、9時の時点ではガスに覆われる予想である。南西諸島には熱帯低気圧が接近しており、今後の動きが気になる。
500 hPa(等高度線・渦度)
台風はジェットに乗って急速に北東方向へ流されていった。太平洋高気圧が南下し、東海地方を中心にその勢力が及んでいると考えられる。そのため、中アや丹沢の大気中層~高層では下降気流が主体となるため雲が成長しづらい環境となる。地上天気図で確認できる日本海の高気圧は背の低い高気圧と考えられる。
850 hPa(等相当温位線・風)
日本の南東方面では太平洋高気圧による循環、南西方向には熱帯低気圧による循環、日本海には高気圧性循環が確認できる。中ア付近では顕著な風向は確認できない。丹沢周辺ではごく弱い西風となっており、海からの湿った風の流入の心配はない。ただし、相当温位が非常に高く、中アでは354 Kである。温位・相当温位・混合比(乾燥空気に対してどれくらい水蒸気が含まれるか)の3者の関係を表す近似式「相当温位=温位+2.8*混合比」を使って、混合比から相対湿度を試しに求めてみた。こちらのツールをお借りして、周囲気温19 ℃、周囲気圧850 hPa、混合比 = (354-(19+273)) / 2.8 = 22.1 g/kg を入力すると、相対湿度は約135 %となった。100 %を越えているので、確実に飽和して雲となっていると予想できる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
日本列島付近は気圧傾度が小さく風も弱いことに加えて、高気圧に覆われることから目立った上昇流域は確認できない。南シナ海では熱帯低気圧の接近に伴い極大域がチラホラ見られる。気温は、中アと丹沢共に19℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
日本列島では湿潤域は確認できない。顕著な上昇がないことから、9時時点では雲が発生しても700 hPaよりも上空まで伸びている状態になるとは考えにくい(午後の夕立は例外)。気温は中アと丹沢ともに-2℃の予想。Windyより850 hPaの高度を取得して、850-500 hPa間の気温減率を計算すると、21 / (5900-1510) = 0.48 ℃ /100 mで安定。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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