2024/01/23 09:00の予想天気図：中ア・富士山

日本海北部の低気圧が抜け、次第に山雪型の気圧配置に移行する。大陸の奥には1064 hPaの高気圧が控えており、東西の気圧差が大きくなって風が強まっていく。日本海中部にはJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成する。中アでは午前中は曇りか、晴れ間があるが、午後以降天気は下り坂で、西風が次第に強まって吹雪となる予想。富士山では、山雪型となるため晴れるが上空のジェットの強風軸と重なり暴風となる予想。

高度5160 mが中心となる、強い低気圧が北海道の西を東進する。寒帯前線ジェットの強風軸は太平洋沿岸を沿うように吹く。各地で風が強まる予想で、特に富士山では暴風が予想できる。

285 K以下の寒冷乾燥空気は西日本から覆う。朝鮮半島の根本に向かって凸となる等相当温位線がJPCZを表現している。ここでは空気が収束して上昇するため、周囲よりも暖かく湿った状態となる。中アでは9時の予想では風向は北よりの弱い風となっているが、21時の予想では西風が強まる。また、JPCZが深まって日本海から中部地方にまで伸びる予想であることから、中アではJPCZに伴う雲が西から流れ込むと考えられる。

低気圧の通過に伴って寒気が南下する。また、JPCZの周囲では上昇流域と解析している。21時の予想ではJPCZに伴うと見られる上昇流域が中ア付近と重なると解析していることから、JPCZの雲が流れ込むと予想した。気温は、中アで-6℃、富士山で-2℃。

湿潤域もJPCZの周囲で明瞭である。こちらも21時の予想では中部に重なる。大陸沿岸には-42℃以下の寒気が南下している。気温は、中アで-24℃、富士山で-21℃となっているが、21時の予想では中アで-33℃、富士山で-30℃と降下する。850 hPaの気温に大きな変化はないことから気温減率が大きくなり大気が不安定となると考えられる。9時の気温減率は中アで0.46℃/100 m、富士山で0.48℃/100 m。21時の気温減率は中ア、富士山ともに0.63℃/100 m程度と考えられる。この時点では不安定と考えられる。