温位

天気図に登場する用語集

まずクイズ

早速質問ですが、どちらのほうが「暖かい」空気でしょうか?

先の質問の答えは、左の空気、です。

もう少し丁寧に言うと、より「温位」が高いのは左の空気、より「温度」が高いのは右の空気です。

温度

温度とは、とある高度で測定した値です。そのため、とある空気を持ち上げたとき、その空気の温度は基本的に低下していきます。

温位

温位を使うと、異なる高度にある空気を比較することができます。その定義は、

空気を乾燥断熱減率(1 ℃/100 m)で上昇(下降)させたときの温度

です。先程の例では次のようになります。

左の空気を1 ℃/100 mで下降させると、25 ℃になりました。右の空気と同じ高度にすると、左の空気のほうが「暖かい」と言えます。気圧が1000 hPaより大きいときは、空気を上昇させます。

このように、温位を使うことで高度の異なる空気でも比較することができます。大気の状態を考えるとき、空気の鉛直方向の成層を見ることが重要になります。例えば、地上の空気のほうが上空の空気と比べて温位が「高い」状態であれば、大気の状態は不安定です(暖かい空気は上昇しやすい)。仕組みさえ分かれば、難しくないです!

予想への意見・反論・質問はぜひこちらから!

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