低気圧が通過し、太平洋側は回復に向かうが、西高東低の気圧配置が強まるため日本海側は引き続き雪に警戒が必要。(短縮ver)
地上(等圧線・前12時間降水量)
西高東低の気圧配置となる。等圧線の間隔が非常に狭く、北西よりの風が強く吹く。しかし高気圧が南側に張り出してくることで風向は次第に西よりに変化していき、体感の寒さは和らぎそう。天気は典型的な冬型で、太平洋側は晴れ、日本海側は雪となる地域が多い。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
こちらは、9:00の予想天気図であることに注意したい。東へ抜けた低気圧の特徴が9:00のほうが見やすかったため採用した。湿数の分布(緑塗りは湿潤域)から、5点読み取れる。
1.低気圧の中心に向かってドライスロットが形成されている(乾燥域が巻き込むように分布する)。2.湿数が急激に変化する領域に沿って寒冷前線が解析できる。3.同じ理論から、二次の寒冷前線が解析できる。4.低気圧中心付近とその北東側は相対的に暖かい空気が回り込んでいる。等温線が北側へ凸となるところの根本をつないで温暖前線を解析する。5.寒冷前線の通過と共に-48~-52℃を含む寒気が日本付近に流れ込んでいる。
低気圧は最盛期を迎え、前線も閉塞していることからこれらの特徴が読み取れる。
300 hPa(等高度線・等風速線)
再び21:00の予想天気図に戻ろう。強い寒気をもたらしたトラフは通過していった。幸い(?)自宅周辺は雪はない。続いてリッジが通過するため、大陸から高気圧が張り出してきている。そこに続くトラフは今回と同じ規模の低気圧に伴っており、同じ勢力を保てば今回と同程度の影響をもたらすでしょう。ただ、今回「10年に1度の寒気」という表現をしており、影響があまりなかったとすれば次回は同じ表現はできないだろう。むしろ「今回大丈夫だったから次回もなんともないでしょ」という油断を生み出すことになりかねない。「〇年に1度」という表現は変に危機感を煽るだけなのでやめてほしい。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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