【予想時刻T=0:2025/06/07 09:00】
総括
梅雨前線が迫り、四国や九州は雨雲がかかりやすい。本州は晴れ間が残りそう。朝9時頃、九重では雨がぱらつく模様。八ヶ岳では晴れ~曇り。どちらも、上層雲が観察されやすい状況である。
地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:停滞前線は本州の南で湾曲するが九州や四国では降水域がかかる。日本海は弱い高気圧に覆われる。停滞前線は、低圧部と気圧の谷を結ぶように引いている。
考察:前日21時の天気図と比べると、停滞前線が西から近づくようになる。九重では前線の降水域がかかり、雨の予想。八ヶ岳では、弱い高気圧に覆われて、下層は晴れる。
500 hPa(等高度線・渦度)

状況:亜熱帯ジェットの強風軸は九州、四国、関東南部を通る。
考察:強風軸の周辺(特に北側)では正渦度(上昇流)となりやすく、上層雲が発生しやすい。このため、九重、八ヶ岳の両山域で上層雲が観察できる可能性がある。
850 hPa(等相当温位線・風)

状況:赤い部分は相当温位の傾度が大きいところであり、停滞前線に対応する。停滞前線の南側は345 K以上の温暖湿潤空気で、いわゆる夏の空気である。九重周辺では風向は一定でないが強いていえば東寄りである。八ヶ岳では北風。
考察:大陸に近い側の梅雨前線は水蒸気傾度(相当温位傾度)が原因になるため、この予想分布はそれをよく表現している。九重では、東よりの風であることから海上からの湿った空気は入りづらいが、相当温位傾度が大きい領域にあることから、中層雲も存在すると予想される。八ヶ岳では北風かつ比較的乾燥しており、中層雲は予想されない。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

状況:八ヶ岳、九重ともに15℃の予想。18℃の等温線に沿って、上昇流の極大域(赤丸)が並ぶ。
考察:上昇流の極大域では対流が激しく積乱雲が発達すると考えられる。九重、八ヶ岳周辺ともに温度勾配が小さく、雲が生成しづらい環境である。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:湿潤域は日本の東海から九州の太平洋沿岸を沿うように広がる。気温は八ヶ岳で-7℃、九重で-5℃。
考察:九重では湿潤域にかかることから、850 hPaで考察したように中層雲の存在が予想できる。このため、九重では中層から上層に渡って雲が存在するだろう。八ヶ岳では中層雲の発生は予想されない。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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