2025/02/23 09:00の予想天気図: 南ア・丹沢

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2025/02/22 09:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:冬型の気圧配置が緩んできていて、等圧線の間隔が広がっている。関東南部沖には前日から浅い気圧の谷が形成されている。日本海では等圧線の間隔が広くなっている。
考察:南アは地上天気図だけで考察するのは難しそうだ。高層天気図と交えて考える。丹沢では、関東沖の弱い気圧の谷によって雲が現れると考えられるが、降水は伴わないだろう。850 hPaを見るとより想像しやすい。
朝9時の予想:丹沢では曇り~晴れ。海上のほうに雲がよく見えるだろう。

500 hPa(等高度線・渦度)

状況:寒帯前線ジェットが一部大きく蛇行している。南アは寒帯前線ジェットの強風軸に位置する。
考察:寒気はジェットの蛇行によりもたらされている。また、深く湾曲しているため中々寒気が抜けづらい状況である。前日までは北西から西の風が南ア付近を強く吹いており、山雪型によってもたらされた雪雲が南アまで到達していたと考えられる。前日と比べてジェットの強風軸の位置は北上しており、風向きは西よりに変化、そして強風軸の南側に入ることで負渦度域(下降流域)となっている。山雪型が緩みつつあることに相まって、中層雲が解消されやすくなっていると考えられる。
朝9時の予想:南アでは晴れる予想であるが、前日の夜に雲が解消して晴れて放射冷却が強まることから、前日までの降雪でもたらされて水分が冷やされて下層の霧が見られるかもしれない。

850 hPa(等相当温位線・風)

状況:関東からその南東方向に注目すると、等相当温位線が北西方向に凸となっていることが分かる。また、周辺は風向きが不安定となっている。
考察:総観規模での風向きは北西風であるため、基本はその流れに乗って空気は海へ向かうだろう。先に見つけた凸が意味するのは、北西風に対して垂直な断面で見たとき、周囲より暖かく湿った空気が集まっているということである。いくつかの矢羽根が南風を指すなど、空気が滞留するような見え方をするため、ここに集まった空気によって雲が発生すると考えられる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

状況:下降流が卓越する。気温は、南ア、丹沢ともに-10℃。
考察:尚、華北に-18℃の寒気があるが、これは寒帯前線ジェットの蛇行に伴って滞留している寒気である。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:湿潤域ではない。気温は、南ア、丹沢ともに-24℃。
考察:850 hPaと同様に-39℃の強い寒気が留まっている。850 hPaと500 hPaの鉛直方向の気温差は14℃と大きくない。そのため日本海で発生した雲が大気中層まで成長してもそれ以上、自然対流によって雲がさらに成長するとは考えづらい。高層雲はさほど見られないだろう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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