2025/01/26 09:00の予想天気図:南ア・大山

日々の天気図解析

【予想時刻T=0 : 2025/01/25 09:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:大陸に1052 hPaの高気圧がある。太平洋に低気圧があって、日本列島付近の等圧線は混んでいる。

考察:等圧線の走向から、地上付近では北~北東の風が卓越すると考えられる。また、日本の東西で気圧差が約40 hPaと大きく、風も強まると考えられる。4 hPaごとの等圧線の間隔が500 km未満となると山では風速が10 m/sほどになると言われる。

9時の予想:南アでは晴れ。風向が海から湿った空気が入る方向ではないため。大山では風雪強いと考えられる。

500 hPa(等高度線・渦度)

状況:偏西風が大蛇行をし、深いリッジが形成されている。上空の低気圧が東北にある。南アは寒帯前線ジェットの北側で、正渦度域にあたる。

考察:先日の季節外れの気温上昇の反動で空気の温冷交換が活発になっているのだろうか(そのため、偏西風の蛇行が大きいのだろうか)。南アのような高い山岳では偏西風の影響を受ける。そのため、稜線では北から北西の風が卓越する。上空では上昇流があって、高層の雲が見られると考えられる(700 hPaで追記)。大山ではリッジの接近もあることから、上空はすっきり晴れているのではなかろうか。

850 hPa(等相当温位線・風)

状況:南アでは20 KT (=10 m/s) の北の風、大山では20 KT の北北東の風が吹く予想である。日本海では全域で風が強い (~20 KT)。

考察:南アでは、下層の斜面上昇による雲の発生の可能性は低いと考えられる。日本海では、全域で風向が北東であり、吹走距離が長く、たっぷりと水蒸気を含んだ空気が中国地方沿岸に押し寄せる。それらが大山の斜面を登って雲となり、雪を降らせると考えられる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

状況:目立った上昇流域は南アや大山付近では見られない。気温は、南アで-5℃、大山で-6℃の予想。日本海では暖気と寒気の島が確認できる。

考察:両山域とも下降流域にあって、空気は持ち上げられにくい状況である。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:東日本は比較的湿った空気があって、西日本は乾燥している。気温は、南アで-27℃、大山で-19℃。

考察:大山では、上層に温かい空気が入っていることから、鉛直方向の温度勾配が小さく、また、乾燥しているため(500 hPaのリッジと連動)、上空はすっきり晴れるだろう。南アでは鉛直方向の温度勾配がやや大きい (22℃)。空気が上昇すると激しく対流が起こるほどではない気温差ではあるが、上空に寒気が移流し、大気中層はやや湿っているため、中~上層で雲が発生する可能性がある(とはいえ700 hPaでは下降流と確認しているのでその点と競合する)。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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