【予想時刻T=0: 2024/09/13 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
台風13号は東シナ海を進む。日本海を寒冷前線が伸びている。中国東北部には高気圧が勢力を強めており、また太平洋高気圧も関東~中部に向けて勢力を維持している。両方の高気圧の間を抜けるように、台風によってもたらされた湿った空気が流れ込む。9時には、北アでは前線の影響で雨となる予想。九重では曇り~雨がぱらつく天気となる予想。
500 hPa(等高度線・渦度)
太平洋高気圧と大陸の高気圧が互いに張り出している。太平洋高気圧の南よりの風と、大陸の高気圧の北よりの風が日本海付近でぶつかり合う形となり、寒冷前線(停滞前線)が形成される。また、ここに台風によって湿った空気が合わさるため、広い範囲で雨となる。500 hPa面では負渦度(下降流)域となっており雲の成長は弱まると考えられる。
850 hPa(等相当温位線・風)
日本列島では太平洋高気圧の南よりの風が、日本海では北西の風が卓越する。東北地方では地上の等圧線の間隔が狭くなることから分かるように風が強く、850 hPa面で30 KT (=15 m/s) を越えるエリアが多い。北アでは15 KT (=7.5 m/s) 前後の南西風と予想されている。風向分布を広いスケールで見ると伊勢湾の空気が北ア方面に流れ込むような風向の変化をしており、太平洋からの湿った空気の流入を示唆する。九重では20 KT (=10 m/s) の南南東風の予想である。ただ九重連峰の南東方面は祖母山などの標高が近い山域を望むため、そこで雨がもたらされて九重まで到達しない場合がある。そのため、曇り~パラパラ程度の雨と予想している。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
太平洋高気圧と寒冷前線の間に上昇流域と、18℃以上の暖かい空気が流れ込んでいる。寒冷前線より北側は気温の変化が大きく、秋の空気の流入が感じられる。北ア、九重ともに19~20℃と予想される。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
寒冷前線の周りと、その南側で湿った空気が流れ込む日本列島に湿潤域が確認できる。500 hPa天気図で確認したように、500 hPaを越えての雲の成長は考えにくい状況であるため、その前後まで伸びる雲が見られると予想している。気温は、北アで-4℃、九重で-2 ~ -1℃の予想。北アでは9時の段階で気温差が23 ~ 24℃と大きい状態であり、大気は不安定な状態に近いと考えられる。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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