【今日の予想対象山域:南アルプス・石鎚山】
地上(等圧線・前12時間降水量)
南岸低気圧が通過するため、各地で雨や雪となる。南アでは朝から中上層の雲に覆われ始め、日中には標高の高いところでは湿った雪が降り始める。その後、終日雪。石鎚では前日夜から降り始め、こちらも終日雨の予想。ただし、低気圧による雨と、低気圧通過後の北風がもたらす雨で、性質が異なる。
500 hPa(等高度線・渦度)
南岸低気圧に対応するトラフと、華中からモンゴルに伸びるトラフを予想している。後者のトラフは今後浅くなる予想。中部以北は、寒帯前線ジェットの北側の位置するため、南アの稜線上でも風は強まらない予想。
850 hPa(等相当温位線・風)
南アでは南岸低気圧の接近に伴って終日南よりの風の予想。太平洋から湿った空気が供給され、湿った雪となるか。石鎚では南岸低気圧接近時は南よりの風であるが、通過後は北風となり、今度は瀬戸内海側の空気を受けて、やや気温は下がり、雨となる。山頂付近では雪まじりになるか。通過前後で雨の供給元が変わる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
南岸低気圧の寒冷前線に沿って上昇流の極大域を予想している。等温線は密で、少し予想が変わるだけで雨になったり雪になったりする。南アでは徐々に南岸低気圧の上昇流域に覆われていき、雲は高く成長する。石鎚では21時の予想では上昇流域から脱しているが、瀬戸内海側からの空気の供給で、標高3000 m以下の雲の発達は予想している。気温は、南アで-1℃、石鎚で3℃。南アでは標高1500 m付近より下部は雨になる。ちなみに関東南部では21時の予想で-3℃のため、かなり微妙だがまだ雪の可能性は残っている。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
南アは、終日湿潤域に覆われて、南岸低気圧の雲域内にあると考えられる。石鎚は21時の予想では南岸低気圧に伴う湿潤域から抜けているが、先述したように北風に変化して下層の雲に覆われる。気温は南アでは-20℃、石鎚では-18℃。気温減率は南アで0.46℃ /100 m、石鎚で0.50℃ /100 m。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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