2023/12/02 09:00の予想天気図:谷川・八ヶ岳

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:谷川連峰・八ヶ岳】

地上(等圧線・前12時間降水量)

大陸から高気圧が張り出してくる。ただし、日本海中部では風のシアにより雪雲が発達する予想。このため、北陸地方の山岳を中心に雪が降るが、谷川では雪の降り方は強まらない予想。午後になると局所的な高気圧に覆われて晴れる時間もある。八ヶ岳でも高気圧の張り出しの影響を受けて曇り~晴れの予想で、風も弱まる。朝鮮半島では気圧の谷が解析でき、21時の予想では日本海を進む予想となっているためその動向に注意したい。

500 hPa(等高度線・渦度)

寒帯前線ジェットのが南下し、八ヶ岳では風は弱まる傾向にある。ただし、正渦度域(下降流域)にあるため大気中上層での雲が多いか。朝鮮半島では解析した地上低気圧の上空には深いトラフが解析でき、これが対応するように東進する。そのため、この低気圧が今後発達する可能性がある。

850 hPa(等相当温位線・風)

日本海中部には風のシアによって上昇流が発生し、それに伴って等相当温位線が大陸に向かって凸となっている(青線)。実際でこの領域で地上の降水を予想している。ここで発生する雲は北陸付近から日本に流入するが、この雲列は西風に乗って流入するため、西側に高い山脈が控える谷川までは雲が到達しにくい状態になるため雪の降り方は弱く、また曇りや晴れとなると考えられる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

上昇流域の分布を見ると、850 hPaで風のシアを解析した領域に上昇流域は解析できない。これは、風の収束が弱く、上昇流が700 hPaの高度まで到達しないという予想であると考えられる。八ヶ岳では西風のとき日本海からの空気の流入を受けるが、雲の成長が弱く、八ヶ岳の主稜線の高度までは成長しないと考えられる。また、午後には地上高気圧に覆われることも、雪とならない要因である。気温は、谷川で-6℃、八ヶ岳で-3℃。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

北陸~東北の日本海沿岸に湿潤域が解析できるが、これは大気上層の寒気(500 hPaで-30℃以下の寒気)に伴うものと考えられる。この寒気の主に南東半円に湿潤域が解析できることから、寒冷低気圧のようなふるまいを見せていると予想。華北には-33℃以下のトラフに伴う寒気が控えていて、21時には東進して中心の寒気は-36℃となる予想である。今後の低気圧の発達に注意したい。気温は、谷川で-27℃、八ヶ岳で-24℃、気温減率は0.53℃/100mで条件付不安定。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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