2022/12/29 21:00の予想天気図

日々の天気図解析

寒気が南下し、全国的に気温が低下

東北北部より北の日本海側で雪

地上(等圧線・前12時間降水量)

東西の紫の線が平地での雪と雨の境界にあたる。日本海中部ではJPCZが解析される。日本のはるか東には等圧線のくぼみに沿って寒冷前線が解析できる。今日は、JPCZと寒冷前線に注目してみる。

850 hPa(等相当温位線・風)

青塗りが相当温位285 K以下の寒冷乾燥空気である。西日本~九州北部まで入り込み、全国的に低温になる。ただ、中部山岳地帯は乗り越えられず、それより東側は285 K以上となっている。日本の東西の気圧差がそこまで大きくなく(概ね30 hPa差)、季節風が山を乗り越えるほど強くならないことが原因と言える。JPCZに対応する領域(緑○)では風の弱い収束(風同士が衝突する風向になる)が見られる。なお、この天気図の範囲では寒冷前線の特徴は見られない。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

JPCZに対応する領域では弱い上昇気流が解析される。日本の東には明瞭な上昇気流と下降気流の境界が見られる。これが850 hPaの寒冷前線に対応する。また、見づらいがこの低気圧の中心は付近で最も鉛直p速度の絶対値が大きい地点に対応する。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

ここではJPCZの特徴は見えない。日本の東には、明瞭な湿潤域と乾燥域の境界が見られ、これが700 hPaの寒冷前線に対応する。低気圧中心の西側に寒気中心(北海道の東)が解析される。この寒気は徐々に離れていくが、華北に次の寒気が控える。

なお、北陸に湿潤域が解析されているが、この領域の平地では雨となると考えられる(500 hPa気温が-30 ℃を上回るため)。

300 hPa(等高度線・等風速線)

ジェットの中心軸は西日本を横断するように吹く。寒気の南下はこれに対応している。前述したように華北に次の寒気中心が控えているため、今後の動きに注意。

以上より、西高東低の気圧配置であるものの、東西の気圧差がさほど大きくはない。日本海側でも降水強度としては強くはない。ただ、寒気は西日本まで十分南下しており、寒さ対策が必要でしょう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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