2023/08/19-20 毛勝三山2日目

ふみあと

8/19 4:45 馬場島荘 ~ 5:15 大猫平への取り付き ~ 9:55 東芦見尾根合流点 ~ 12:25 猫又山 計7:50

8/20 5:00 猫又山 ~ 6:45 釜谷山 ~ 8:45 毛勝山南峰 ~ 9:50 毛勝山 ~ 14:50 毛勝山登山口 計9:50

8/20 2日目も概ね晴れるが午後はガス

地上天気図

停滞前線が解析されているが、北アルプスは高気圧に覆われていた。

850 hPa(等高度線・等温線・湿数)

1日目と同様、日本列島は高気圧に覆われていた。湿潤域は概ね、高気圧を囲うように解析されていて、日本列島は乾燥域となっていたため多くの山域で晴れていたと推測される。風向きからも、高気圧性循環が確認できる。最寄りの高層観測点である輪島(赤丸)では、気温19.6℃、湿数3.9℃、北北東の風、5 KT以下と観測されている。

700 hPa(等高度線・等温線・湿数)

地上天気図で解析されている停滞前線付近で湿潤域が解析されているが、それ以外では乾燥域として解析されている。前日同様、東の海上から太平洋高気圧が張り出している。輪島では、気温11.0℃、湿数3.5℃、西南西の風10 KTと観測されている。高気圧に伴う暖かい空気の中心は四国沖となっている。

500 hPa(等高度線・等温線)

東シナ海の低気圧は、太平洋高気圧に押されているようで前日よりも気圧の低い領域が縮小している。大気中層でも高気圧は健在で、高気圧性循環も確認できる。輪島では-4.9℃、湿数2.8℃、西北西の風15 KTと観測されている。湿数が徐々に低下しており、上空に行くほど雲が発生しやすい大気の状態になっていると言える。気温減率は(19.6-(4.9))/(5880-1500)=0.56℃/100 mである。引き続き湿潤断熱減率に近いレベル。700 hPaの温度分布と合わせて、北アルプス付近は相対的に冷たい空気が入っていることが推測される。

300 hPa(等高度線・等風速線)

亜熱帯ジェットのトラフとリッジは東へ進み、北海道付近はトラフの影響を受け始めている。それでも日本列島は大気上層でも高気圧に覆われていることが良く分かる。輪島では-28.9℃、西の風15 KTと観測されている。鉛直方向の風向の変化から、大気最下層と比べれば寒気移流があると言えるが、700 hPaよりも上級では変化が少なく、明確な移流があるとは言いづらい状況。強いていえば、トラフの進行により、冷たい空気が南下を始めているため寒気移流がより強くなってきたかと考えられる。

実際の天気の移り変わり

5時半頃、後立山方面。朝はすっきり晴れていた。ただし、標高2000 m付近は霧のような状態で霞んで見えた。

6時過ぎ、釜谷山手前のコル付近から、釜谷山、毛勝山方面。まだ晴れているが、既に東(画面右)から雲が沸いている。雲が沸き始めたのが標高2000 mくらいから。

8時頃、毛勝山南峰手前のコル付近から、毛勝山南峰方面。既にガスとなってあたりを覆う。これ以降晴れたりガスに覆われたりという天気。釜谷山から毛勝山南峰までは明瞭なふみあとはなく、稜線上のハイマツを漕ぐか、斜度のきつい草原のトラバースをするかの二択であった。

釜谷山の山頂直下。藪の状態はこんな感じ。ここからも、東側の斜面は草原となっていることが分かる。状況の応じてハイマツの藪と草原を選んで通過した。

10時頃、毛勝山直下。最後は草原を選んで上がったが、周りは既にガス。これ以降下山までほとんどの時間がガスだった。

11時前、モモアセ山から毛勝山を振り返る。西風が卓越しており、稜線で雲がギリギリ留まっている様子がよくわかる。少しでも風が強くなって雲を押し上げれば、乗り越えてくるのだろう。

引用

天気図はHBC北海道放送「専門天気図」より引用。

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