東日本~西日本にかけて広く雨。アルプスの主稜線でも雨となる予想。
地上(等圧線・前12時間降水量)
日本海の南から温帯低気圧が通過する。15日~16日にかけて低気圧が北東真する予想となっており、西から各地が低気圧の暖域に覆われていく。寒冷前線が通過すると再び気温が低下し、朝晩の気温差が大きくなる。また、黄砂の飛来も予想される。
850 hPa(等相当温位線・風)
等相当温位線の分布から、暖かくて湿って空気が南から、冷たくて乾燥した空気が北から流入する様子が分かり、そこに低気圧と前線が分布する。低気圧を挟んで等相当温位線が密になっており、その南縁(330 K)が850 hPaの寒冷前線に対応する。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
寒冷前線は15℃、温暖前線は12℃の等温線に沿って解析した。寒冷前線の後面は下降流が支配的である。アルプスの集まる中部では、850 hPa(約1500 m)で6℃となっており、空気が湿っているため気温減率は0.5℃/100 mと仮定すると、標高2700 m付近まで雨となる可能性が高い。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
湿潤域が低気圧を中心に広がる。700 hPa(約3000 m)でも湿っていることから、アルプス主稜線でも雨となってしまう可能性が高い。500 hPaの等温線の分布から、寒気が立て続けに通過していったことが分かる。北海道の北に-36℃が中心の寒気、そしてシベリア付近に-30℃の寒気が通過中。寒気が二又のようになり連続で通過している。そのため、前回の低気圧通過からあまり時間を置かずに今回の低気圧の襲来となった。前回の低気圧だけでは温冷交換が十分ではなかったのだろう。
300 hPa(等高度線・等風速線)
※300 hPa天気図は予想時刻が4/14 21:00であることに留意。
04/14 21:00の時点で北海道の北の300 hPa低気圧の位置と、04/15 09:00の500 hPa寒気中心の位置がほとんど変化していないことから、この高層の低気圧は進みが遅いと予想される。04/15 09:00の時点で、高層の低気圧の進行が詰まったような状態と予想できる。今回のトラフが通過すれば、しばらくはリッジの支配下となりそう。週明けは好天が続くと期待したい。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
予想への意見・反論・質問はぜひこちらから!