2023/03/25 21:00の予想天気図

日々の天気図解析

関東~九州は終日雨。夜にかけて止むも、明日再び雨に。

地上(等圧線・前12時間降水量)

大きく2つの降雨域が解析されている。現在雨を降らせている雲域は東側、明日雨を降らせると予想される雲域は現在華南にかけて進む。華南の雲域は南からの温暖湿潤空気をもらって大量に水蒸気を含んでおり、最大で72 mm/12時間の雨量が予想されている。

850 hPa(等相当温位線・風)

降雨域では風向のシアが解析できる。南の高気圧と北の高気圧の境界に位置し、風が衝突することで上昇気流を形成する。このとき、華南の降雨域では南から相当温位が高い空気が供給され、かつ南北の相当温位差が大きい(=水蒸気傾度が大きい:大陸の停滞前線の特徴)。また、日本の北には寒気の南下に伴い寒冷乾燥空気の範囲が広がっている。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

降雨域周辺の広い範囲で上昇流域が分布する。華南の降雨域では、温度経度は小さい(先述した通り相当温位傾度は大きい)。実際、東経120°上で、北緯25°~30°の温度差は約3℃であることに対して相当温位差は約30K (=30℃)ある。これは、北から南に向かって温度はあまり上がらなく(その空気が含められる水蒸気の容量はあまり変化しない)ても水蒸気量が急激に上昇する(=空気の湿度が上がる=飽和しやすく、雲になりやすい)ことを示す。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

華北に寒気中心が解析できる。北海道と同じ緯度まで南下しており、昨日までと比べて急激に気温が下がる可能性があり、寒暖差に注意したい。

山では、関東以南、広い範囲で雨となるでしょう。特に、気温減率が0.5℃/100 m (これは東北地方の等温線から概算。850 hPa(1500 mと仮定)で0℃、500 hPa(5500 mと仮定)で-21℃であったため、気温減率は21℃/4000 m≒0.5℃/100 m)であることから、標高2000 mに至っても雨となると予想される(湿度にもよるが、-4℃くらいまでは雨となる可能性がある。湿度は高そうという見立てから、-2℃でも雨になると仮定すると、そこに達するのは2℃/400 mのため、1500+400=1900 m)。

300 hPa(等高度線・等風速線)

華北に300 hpa低気圧中心が南下する。寒帯前線ジェットの蛇行が大きく、華南の降雨域にまで影響を与えるか。あと1日2日は天気が悪そう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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