【予想時刻T=0: 2025/10/12 09:00】
まとめ
台風23号が関東の南と東進するが、本土への影響は朝9時時点で小さそうだ。南アでは、下層では前日からの湿った空気の残りで朝は霧っぽい様子が想像されるが、上空は晴れるだろう。谷川では、風は強まらないものの、前線位相による雨が予想される。
地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:台風23号が関東の南を東進する。東シナ海には高気圧が進む。日本海では等圧線の間隔が狭くなっている。黄海には低圧部があって、等圧線は北に凸になっている。
考察:黄海の低圧部は、温帯低気圧発達の予兆を示している(等圧線の北に凸の形状)。南アでは台風の影響は小さいと考えられる。逆に谷川より北では風向が北よりであることから風が冷たく、日本海から湿った空気がもたらされると考えられる。
500 hPa(等高度線・渦度)

状況:台風23号は太平洋高気圧と亜熱帯ジェットの間を進むような予報になっている。
考察:中部地方以南は亜熱帯ジェットの南側にあって、まだ暖かい空気に覆われる。南アでも、台風の外縁の雲がちらほらかかる可能性があるが、次第に抜けていく。谷川では上層雲は少ないだろう。
850 hPa(等相当温位線・風)

状況:北海道の北には285 K以下の寒冷湿潤空気が南下してきており、冬の訪れを感じさせる。谷川では5 KTの西北西風、南アでは5 KTの北北東風。東北地方から三陸沖にかけて風のシア(赤帯=前線位相)が確認できる。
考察:風のシアでは上昇気流が発生しやすく、谷川にも一部その雲がかかる可能性がある。ただそれ以前に、谷川では前日から強い西風が続いており(日本海側から風が吹く)、湿った空気がもたらされているため山域は雲に覆われた状態が続くだろう。南アでは雲の発生しづらい風向で、風も弱く、下層雲の発生は少ないだろう。ただし、前日から342 K程度の湿った空気が残るため、日が出るまでは霧っぽい状態が予想される。
850 hPa(等温線)

状況:谷川では13℃、南アでは15℃の予想。黄海では等温線が北に凸となっている。東北より北では等温線の間隔が密になっている。
考察:等温線が北に凸となっているのは、低気圧発達の予兆である。等温線の間隔が密になっているのは、寒気の南下が始まったことの現れである。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:台風23号とそれに連なる元台風22号の低気圧、および、黄海から華中にかけて湿潤域が広がる。谷川や南アは-5℃程度。
考察:黄海から華中の湿潤域もまた低気圧発達の予兆である。北陸から三陸沖に連なる湿潤域は、前述した風のシアに伴う雲域と考えられ、谷川がそれと重なることから、谷川での雨の予想が裏付けられる。南アでは目立った雲の発生要因がなく、時刻が進めば晴れが望める。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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