【予想時刻T=0: 2025/08/01 09:00】
まとめ
台風9号は遠ざかるが、熱帯低気圧が続けてやってくる。関東から近畿にかけては台風9号などによって運ばれた湿った空気がひきずられて流れ込むが、八ヶ岳や尾瀬までは湿った空気は到達しないと考えられる。上層雲の発生も少ないと考えられ、両山域は朝の内は晴れるだろう。
地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:台風9号が離れていくが、続いて熱帯低気圧が北上する。日本海には弱い低気圧がある。
考察:東日本では、熱帯低気圧に吹き込む東風と、日本海の高気圧から吹きだす北東の風が合流し、東風が卓越する。それにより、太平洋沿岸を中心に熱帯低気圧が運んできた湿った空気がもたらされる。八ヶ岳では秩父や甲斐の山脈が東側にあり、湿った空気はそこである程度せき止められそうだ。尾瀬にも到達はしづらいだろう。
500 hPa(等高度線・渦度)

考察:台風9号及び熱帯低気圧は少し勢力を弱めた太平洋高気圧の縁を通って北東へ進むと考えられる。本州以南では負渦度域(下降流域)が広がり、上層雲の発生は少ないだろう。
850 hPa(等相当温位線・風)

状況:台風9号や熱帯低気圧に引きずられた湿った空気が北海道の東まで到達していることがわかる。その一部は、関東地方から近畿地方にかけても広がる。八ヶ岳では弱い東風、尾瀬では弱い北東風の予想。
考察:熱帯低気圧の北側の東風と日本海の高気圧の循環の、南東側の北東風により、台風9号などによって運ばれた湿った空気が関東から近畿に渡ってひきずりこまれている。ただし、前述の通り八ヶ岳はその東側に秩父甲斐の山域が控えており、湿った空気はそこで上昇、下降するため水分は落ちた状態でやってくると考えられる。尾瀬でも、日光や那須の山域が東側に控えており、太平洋からの湿った空気の流入は乏しいだろう。ただし、前日までに日本海側から湿った空気が入っているため、朝の内は下部で霧となるだろう。
850 hPa(等温線)

状況:八ヶ岳、尾瀬ともに17-18℃と予想される。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:台風9号では0℃の閉じた等温線(暖気核)が確認できる。熱帯低気圧ではまだ確認できない。日本列島で湿潤域に覆われたエリアはなく、比較的乾燥している。気温は、八ヶ岳、尾瀬ともに-2℃の予想。
考察:鉛直方向の気温差が大きくなく、朝の内はどちらの山域も安定が見込まれる。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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