2025/04/20 09:00の予想天気図:北ア・石鎚

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2024/04/19 09:00】

総括

地上天気図で好天に向かうように見えるが、高層天気図を見ると、北アでは次第に下り坂になっていくことが読み取れる。石鎚では、停滞前線の影響は直接受けずとも、下層~中層で雲が発達し次第に雨になっていく可能性が読み取れる。9時の時点では両山域とも晴れ~曇りとなる予想。

地上(等圧線・前12時間降水量)

状況:北海道の低気圧とそれに伴う寒帯前線が東北地方を通過する。日本海は広く降水域と予想されている。九州の南西沖には停滞前線が確認できる。

考察:地上天気図を見ている限りは、北アでも寒帯前線の雲が抜ければ回復に転じると思われるが高層を見るとそうはいかなさそうである。先の議論も参照されたい。石鎚では、停滞前線の影響を受けるには少し離れているが、これも高層天気図を見られたい。

500 hPa(等高度線・渦度)

状況:日本海に深いトラフが確認できる。

考察:北アではまだ南西風となる。500hPaの気温分布と合わせて見て、比較的暖かい空気が入りやすい状態であり、高層に雲が見られると考えられる。石鎚では次第に寒気が入り、高層の雲は抜けていくと考えられる。

850 hPa(等相当温位線・風)

状況:北アでは5 KTの南西風、石鎚では10 KTの南西風である。日本海には等相当温位線の集中帯(青)が確認できる。四国九州の東西では相当温位の勾配が確認できる。

考察:北アでは、風と相当温位線が平行で、新しく下層の雲は特に見られないだろう。ただし、日本海の水蒸気前線が南下すれば降水を伴う。石鎚では等相当温位線をまたぐように風が吹き、下層雲が予想できる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

状況:日本海沿岸に上昇流域が確認できる。12℃線は四国の付近で南に凸となっている。

考察:850 hPaの等相当温位線を見直すと、日本海沿岸で等相当温位線が北東に凸となる帯が確認できる。ここでは空気の収束が起こり、雲が成長していると考えられ、その上昇流が700 hPaでも予想されているのだろう。石鎚付近の12℃線に垂直に風が吹いており、局所的な前線(赤帯)を形成していると考えられる。850 hPaで見た湿った空気の流入も相まって、雨につながるだろう。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

状況:日本海沿岸に沿って湿潤域が確認できる。また、西日本も湿潤域に覆われている。

考察:湿潤域は、北アに近い日本海では850 hPaの等相当温位線の集中帯と一致しており、一体となって雲群が成長していると言える。そのため、これらの雨雲に覆われれば降水もしっかりとしたものとなるだろう。石鎚でも次第に厚い雲に覆われていき、雨となるだろう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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