【予想時刻T=0: 2024/11/29 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
前日までの西高東低の気圧配置は緩む傾向にあるが、北日本ではまだ風の強い状況が続く。太平洋側の山域は晴れる。谷川では暴風雪の予想。南アでは9時頃までは風が強いが晴れる予想。
500 hPa(等高度線・渦度)
これからリッジの領域に入ろうというところであるが、不明瞭な寒帯前線ジェットの南系の強風軸が本州の南を通る。等高度線の間隔が狭いことから、風が強いことが予想できる。そのため、南アでは風が強い状態が続くか。
850 hPa(等相当温位線・風)
日本列島では西風が主体的である。谷川周辺では35 KT (=17.5 m/s) の西北西風で、稜線上ではさらに風が強く20 m/sに迫るような暴風が吹くと考えられる。南ア周辺では5 KT (=2.5 m/s) の西風で、9時の時点で風は落ち着き始めていると考えられる。南アでは西風のとき、カラッと晴れる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
日本列島では組織的な上昇流域は確認できない。北海道の北西沖で、東西の低気圧と高気圧の循環によって大陸から寒気が引き込まれている様子が確認できる。
気温は、谷川で-1℃、南アで3℃。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
能登半島から新潟県にかけて湿数6℃の領域がある。前日の21時には湿数3℃以下の湿潤域であった。地上天気図で見ると北陸~東北の日本海側は全域で降雨域であるにも関わらず、能登や新潟付近でのみ700 hPa付近までの雲の成長が認められる、と解釈できる。なぜだろう?
地上天気図の気圧配置を見ると、東北は北西の季節風が吹きつけるだけであるが、北陸は東シナ海の高気圧の吹き出しの風の影響も受けていると考えられる。日本海の高気圧と東シナ海の高気圧の両方から吹き出した風が収束して、やや強い上昇流が形成されたと考える。谷川はそのあおりを受けて雪も強いと考えられる。前項の上昇流域分布を見ると明確に上昇流は残っていないが、12時間前は北陸に上昇流の極大域が確認できる。逆にいえば9時時点では上昇流が弱まったといえる。
気温は、谷川で-20℃、南アで-19℃。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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