2024/10/20 09:00の予想天気図:南ア・大山

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2024/10/18 09:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

1036 hPaの強い高気圧が日本海を進む。オホーツク海には980 hPaの低気圧があって、日本列島周辺では等圧線が込み合う。日本海沿岸の山域を中心に稜線が開けたところでは風が強まる予想。大山では雨に加えて約15 m/sの風が予想されている。太平洋側の南アでは朝9時の段階では霧の状態で、風は5 m/s前後と考えられる。

500 hPa(等高度線・渦度)

寒帯前線ジェットは大きく蛇行し、深いトラフとリッジが確認できる。北海道まで伸びるトラフは地上低気圧と対応している。実際に、低気圧は980 hPaと発達している。青線で描いた5400 mの等高度線は、山で大雪になるときの目安となる等高度線である。北海道に迫る形となっており、北海道の山域はやや強い雪なのだろう。南アや大山にはリッジが接近しており、天候は回復傾向と予想できるが、前日夜に寒冷前線が通過したからといってまだ油断はできない。日本海側の山域は寒冷前線通過後にさらに荒れることも珍しくない。

850 hPa(等相当温位線・風)

(筆者の解析している範囲で)今季初めて相当温位が285 K以下の寒冷乾燥空気が北海道まで南下した。平地で雪の目安となる。南アは相当温位が大きく変化する位置にあって、前日夜の寒冷前線通過による降雨で空気は湿った様子と考えられる。風向は北で風速は小さく、雲の発生は考えにくいが、9時までの段階では霧となっているか。大山は、寒冷前線に伴う相当温位の変化が大きい領域に対しては乾燥側にあるが、高気圧の吹き出しによって北よりの強い風が吹く。30 KT (=15 m/s) の北東風の予想。日本海中部からの湿った空気の流入と強風によって空気が斜面を駆け上がると考えられる。前日夜の寒冷前線通過に伴う雨に続いて、9時の時点でも降雨があると考えられる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

等温線の間隔が狭い。寒気が南下したが日本の南の暖かい空気はまだ残っているため、温度勾配は大きくなったと考えられる。南アでは7℃、大山では6℃の予想。上昇流域は寒冷前線 (等温線が密になっている、千葉県沖~三陸のはるか東~オホーツク海にかけて)に沿った流域に分布する。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

湿数が3℃以下となる湿潤域は寒冷前線に沿って確認できる。南アは、湿数が6-9℃ほどで、やや湿っている。夜間の内に冷やされて霧となる可能性あり。大山では湿数は42℃とかなり乾燥している。下層では斜面上昇により雲が発生する予想だが、上空は晴れていると考えられる。気温は、南アで-11℃、大山で-12℃の予想。850 hPaの高度をWindyより取得すると、概ね1570 mである。500 hPa天気図の等高度線からも高度を取得し、気温減率を計算すると、18 / (5820 – 1570) = 0.42 ℃ /100 mで、安定である。尚、赤線で示した-30℃の等温線は、山で大雪となる際の目安である。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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