2024/09/01 09:00の予想天気図:南ア・那須

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2024/08/30 09:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

熱帯低気圧となる予想の台風10号がノロノロと東進する。東日本は太平洋からの南風を受けて広い範囲で雨が予想されている。南アは前日21時から当日9時までに100 mm近い雨が降る予想となっている。那須も、南風を受けて雨風強い。那須の南面は関東平野となるため低い土地が多く、海からの風が到達しやすい状況となっている。特に鬼怒川(那須連峰から見てほぼ真南の方角)に沿っては太平洋からの風が流入しやすく、850 hPa天気図で見るように南風が主体である。どちらの山域も風が強い状態と考えられる。

500 hPa(等高度線・渦度)

偏西風の亜熱帯ジェットの恐怖羽軸は北海道の北部付近を通っており、元台風10号は未だに偏西風の流れを掴めずにいる。大陸の高気圧と太平洋高気圧に挟まれ、その間をゆっくり北上するのみである。ちなみに、地上天気図でアリューシャン付近にある温暖前線と寒冷前線の交点は500 hPaの渦度の極大域(赤丸)に対応する。

850 hPa(等相当温位線・風)

南アでは南東の風25 KT (=12.5 m/s) と予想されているが、元台風10号の位置によって風向は大きく変わる。いずれにしても風は強い状態と考えられる。那須では南の風30 KT (=15 m/s) の予想。地理院地図を見ると那須の南方面は鬼怒川に沿って関東平野に出るため、南風のときは東京湾からの風が届くと考えられる。また、台風の北側~北海道の東方沖にかけて相当温位が約30 K変化する領域が確認できる。次の850&700 hPa天気図で見るように気温に大きな差はないので、含まれる水蒸気量の差によるものと言える。ここで夏の空気と秋の空気がぶつかりあっているのだろう。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

元台風10号を除いて、顕著な上昇流は確認できない。南アでも700 hPaより上空の雲は多くはないと考えられ、また那須でも斜面上昇以外の要因による上昇流は予想できないことから、雲の高度は山域の標高を少し超える程度と考えられる。気温は、南アと那須共に17℃の予想。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

Screenshot

那須では湿数は6℃程度であり、湿っているものの9時時点での大気中層~高層の雲は少ないと考えらえれる。南アは3℃以下の湿潤域となっており、700 hPa付近でも雲は確認できるだろう。気温は、南アと那須共に-1℃の予想。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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