【予想時刻T=0: 2024/07/07 09:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
西日本は太平洋高気圧に覆われて晴れ、東日本以北は低気圧と前線の影響では不安定な天気となる。太平洋高気圧は張り出すため、その縁を湿った空気が回り込んで前線に流れ込むため、湿舌が形成され、谷川を始め北陸地方周辺の山域では荒天が見込まれる。谷川周辺の12時間前降水量の最大値は52mmとなっており、前日夜から強い雨であると考えられる。大雪では低気圧の接近、通過のため前日夜に引き続いて荒天が続くが9時頃は曇りと予想する。
500 hPa(等高度線・渦度)
5880mの等高度線は太平洋高気圧の勢力範囲の目安となる。太平洋高気圧と亜熱帯ジェットの境界が、前線の位置に対応する。北陸付近には正渦度(上昇流)の極大値が確認でき、雲が大気上層まで発達できる環境が整っていることを示す。大気中下層で湿った空気が上昇する状況であるとき、雲はさらに伸びることができる。大雪ではトラフが通過したところである。
850 hPa(等相当温位線・風)
太平洋高気圧の縁を回り込んで345K以上の湿った空気が流れ込む様子がわかる。それらの空気は北陸から中国地方にかけて流れ込み、日本海側の山域で上昇する。谷川では35KT(17.5m/s)の西風が予想されていて、斜面上昇により活発に雲が生成されると考えられる。大雪では15KT(7.5m/s)の西風と予想されていて、西側からはより相当温位の低い場合空気が流れ込む予想であることから、雲の発達はし辛い状況になると考えられる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
日本海の沿岸を中心に上昇流域が確認できる。風下となる太平洋側は下降流域が多く、フェーン現象による昇温も考えられる。特に風速が大きい東北地方の太平洋側は下降流の極大値(+49)も確認できる。気温は谷川で20℃、大雪で15℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
湿潤域は概ね前線に沿って確認できる。谷川始め北陸周辺は湿潤域で、雨雲が発達することを示唆する。大雪も一部湿潤域に重なるため、9時の時点ではまだ雨が残るところもあるか。気温は谷川で-5℃、大雪で-6℃の予想。Windyより850hPaの高度を取得し気温減率を計算すると、谷川では25/(5820-4380)=0.57℃/100m、大雪では0.49℃/100mである。谷川ではやや不安定である。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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