2024/06/30 09:00の予想天気図:南ア・飯豊

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2024/06/29 09:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

朝鮮半島から日本海へ低気圧が進む。日本列島は太平洋高気圧と挟まれた位置にあって、西日本では風が強い。9時の時点では、南アルプスでも飯豊連峰でも中下層の雲は少ない予想である。

500 hPa(等高度線・渦度)

亜熱帯ジェットはやや蛇行しており、停滞前線は概ねこのジェットに沿う形で伸びる。九州四国では夏の空気が入る。飯豊では一時的にリッジの範囲にあって、前日夜から当日朝までは上空まで綺麗に晴れる予想。南アはそのあたり難しく、上空はどちらとも取れない様子である。ジェットから離れているので、(前日夜は正渦度域に覆われている)前日までの雲が中々流れずに残ることも考えられる。

850 hPa(等相当温位線・風)

南アでは、前日夜北寄りの風で風速は小さく、斜面上昇による雲の発生は考えにくい。9時の時点では南西風の予想で南アでは湿った空気が入りやすい風向であるが、雲として成長するには時間がかかるか。飯豊では前日から弱い南西風が続くため、その風向と垂直に伸びる北西ー南東の稜線では雲が見られると考えられる。ただし、次項700hPaで述べるように周辺は下降流域であることから、雲の成長は顕著ではないと考えられる(厚みの薄い雲か)。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

赤丸で囲んだ数字は上昇流の極大域で、概ね前線に沿って分布する。南ア・飯豊ともに前日夜から下降流域となっていて、このため前日夜から朝にかけては雲も少ない予想。気温は、南アで18℃、飯豊で17℃の予想。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

Screenshot

南ア・飯豊ともに前日夜は乾燥域であるため雲ができにくい状態である。9時の時点で南アでは湿数6℃。飯豊では湿数12℃であるが、湿数傾度が大きい領域であるため、予想よりも湿数が小さくなって雲が発生する可能性もある(低気圧の進行具合に寄る)。気温は、南ア・飯豊ともの-4℃の予想。Windyの850 hPaの高度予想を使って気温減率を計算すると、(18+4) / (5880-1500) = 0.50 ℃/100 m程度となる。安定と言える。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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