2024/06/16 09:00の予想天気図:谷川・大山

日々の天気図解析

【予想時刻T=0: 2024/06/14 21:00】

地上(等圧線・前12時間降水量)

未だに梅雨前線は日本の南で停滞する。中国東北部には上空に気圧の谷を伴った低気圧が進んでおり、西日本の山域からその影響を次第に受けると見込まれる。大山では、中国東北部の低気圧と、黄海の高気圧の間から吹き込む風がやや強く、雲が湧きやすい。午後は天気が崩れやすい。谷川では日中は概ね晴れそうだが、夕方以降は天気が崩れやすい。

500 hPa(等高度線・渦度)

地上天気図で確認した梅雨前線は、特に太平洋上では亜熱帯ジェットに沿うように伸びる。ただし、大陸側は対応が悪くなる。理由は850 hPa天気図を見るとよく分かる。中国東北部の低気圧は500 hPaの低気圧と対応する。夕方までには大山などの西日本にトラフが到達する予想で、天気が崩れやすくなる。谷川周辺も夜にはその影響範囲に入る予想である。

850 hPa(等相当温位線・風)

まずは梅雨前線の性質の違いについて見ていく。地上天気図では1つの連なった前線として描画しているが、相当温位分布と風の分布を見ると、概ね九州の辺りを境に東西で性質が異なる。太平洋側は、前線の南北で風向のシアが大きい。ただし、相当温位傾度はあまり大きくない(前線西側と比べ)。大陸側は、風向のシアは大きくないが、相当温位傾度が大きい。その境界が概ね九州辺りにある。これは梅雨前線の形成過程の違いにある。太平洋側は前線の南北は海洋由来の気団であるためどちらも湿っていることが多く、反対に大陸側の前線の北側は乾燥気団、南側が湿潤気団であるためである。大山では大陸から吹き出した風がやや強く20 KT前後と予想されている。9時の予想で大山の北西にある相当温位傾度がやや大きい領域は21時の予想では大山付近を覆うような形で、このため雨が降りやすい環境となると予想できる。谷川では9時の時点で風は弱く10 KT程度である。中国東北部の低気圧が接近するが、21時の予想ではまだ相当温位傾度が大きい領域が重なっていないため天気の崩れは遅めか。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

梅雨前線に沿って、上昇流の極大域が確認できる。気温は、大山で16℃、谷川で15℃の予想。中国東北部のトラフの接近に伴って寒気の南下が認められる。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

前線に沿って湿潤域が確認できる。850 hPaの気温と同様に500 hPaでも中国東北部の寒気の南下が認められる。気温は、大山で-8℃、谷川で-7℃の予想。Windyより850 hPaの高度を取得し、500 hPa天気図より高度を取得して計算できる気温減率は、大山で24 / (5760-1430) = 0.55℃ /100 m、谷川では22/ (5760-1430)=0.51℃ /100 mとなる。雷の心配はなさそう。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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