【予想時刻T=0: 2024/05/24 21:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
全国的に高気圧に覆われるものの次第に東へ遠ざかるため、西から天気が下り坂。南西諸島の周辺では南からの湿った空気の流入により早くから雨が降り始める。阿蘇山では午後以降南からの湿った空気の流入が強まり、夜には雨となるか。南アルプスでは26日中は雨とならない予想であるが、27日には大陸から東進する低気圧の接近に伴い雨が降り始める予想。
500 hPa(等高度線・渦度)
東北地方を上空を軸とするジェットは、高度が高いことから寒帯前線ジェットとして捉えられる風の流れかどうか判断ができなかった。いずれにしても、5700 m付近を強風軸に持つジェットのトラフを形成する低気圧と中国東北部を進む地上低気圧が対応する。南アでは正渦度域に覆われることから、上層の雲が観測できる予想。
850 hPa(等相当温位線・風)
日本列島は高気圧の後面に入り、南から湿った空気が流入しやすい状態となる。阿蘇では9時の予想で327 Kの空気に覆われるが21時の予想では339 Kとなる。気温は1℃(1 K)程度しか変化しないため、約10 K分は水蒸気量の増加に対応する。700 hPa(湿数)で後述するように、これに伴い湿数は低下する=>湿数が3℃以下になると雨が降りやすい条件。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
広く上昇流域に覆われる。台湾から南西諸島にかけて上昇流の極大域が確認できるが、このあたりの領域は大陸から吹く風と太平洋から副風が合流して弱く収束するところであるためと考えられ、湿った空気が持ち上げられる。実際に地上天気図で降水が予想される。気温は、阿蘇で15℃、南アで9℃。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
南西諸島の周辺と中国東北部を進む低気圧の周辺で湿潤域が確認できる。南西諸島の湿潤域は、21時には九州にまで広がる。湿った空気が九州まで流れ込んだ格好である。気温は、阿蘇で-6℃、南アで-10℃。Windyより1500 m高度を取得し計算した気温減率は、阿蘇で 21 / (5820-1510) = 0.49 ℃/100 m、南アで19 / (5760-1480) = 0.44 ℃ /100 m。対流による空気の上昇の可能性は低い。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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