7:54 椎原バス停 ~ 8:30 車谷登山口 ~ 9:55 矢筈峠 ~ 10:15 脊振山 ~ 11:05 唐人の舞 ~ 11:30 椎原峠 ~ 12:30 椎原バス停
実際の天気
8:00の時点で北側は快晴。稜線はくっきり見えていた。
10:00頃矢筈峠に上がった頃には雲が出ていて、、、
気象レーダーが見えている。
脊振山に着くころには南側は雲が厚めに広がっていた。北側にはまだ到達していない様子だった。
下山する12:00頃も、北側は雲があまり広がっていない様子だった。
05/26 晴れたが次第に雲に覆われた
09:00の実況天気図を用いて当日の天気を振り返る。
地上天気図(等圧線)
高気圧が遠ざかり、大陸からは温帯低気圧が接近した。そのため、高気圧の縁を回って南寄りの風が吹き、湿った風が供給された。特に脊振山系は有明海を南の望むため、その方角から湿った空気を受けやすい。この湿った風の流入で午後以降は曇りや雨が予想された。
850 hPa(等温線・等高度線・湿数)
九州南西沖は既に湿数3℃以下の領域となっていて雨雲が発達していたと考えられる。その領域が徐々に日本列島まで広がろうかという状況であった。次に大気の鉛直分布を見る。
高層断面図
福岡の上空の様子である。まず風向分布を見ると、900-800 hPa付近は風向が時計回りに変化=暖気移流があることが分かる。しかし、その上空800-700 hPa付近は風向は反時計周りに変化し、寒気移流があったと言える。また、20 NTの等風速線から、900-800 hPaでやや風が強く南からの暖気移流があり、800-700 hPa付近では風が弱く空気がやや滞留気味(弱い寒気移流)であった。次に温度と湿度の鉛直分布を見て検討する。
高層断面図で見た900-800 hPaは概ね高度1000-2000 mに、800-700 hPaは2000-3000 mに対応する。高層断面図で指摘した滞留気味の空気は1500-2000 mの逆転層に対応する。雲が生成されたとしてもこの逆転層で押さえつけられてそれ以上高い高度には成長できない状態だったと考えられる。
また、湿度で確認しても1500 m付近に向かって湿度が増加し、1000 mより上空では雲ができやすい状態だったと推測できるが1500 mより高い高度で急激に湿度は低下している。当日の写真を改めて見ると、中上層の雲はなく晴れてすっきりしている。
以上から、9時の時点では、下層では南からの湿った空気の流入で雲が発生したものの、逆転層の存在により成長しなかった。大陸の温帯低気圧の接近に伴って上空の寒気移流も弱まり(弱いリッジからトラフが接近する;500 hPa天気図で読み取れるが今回は省略)、逆転層が消滅すると次第に雲が成長するようになり、夜以降の雨に繋がったと言える。
2024/05/26 09:00の福岡の高層観測データ
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/upper/view/daily_uth.php?year=2024&month=5&day=26&hour=9&atm=&point=47807&view=
気象庁 高層天気図
https://www.jma.go.jp/bosai/numericmap/#type=upper
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