【予想時刻T=0: 2024/05/18 21:00】
地上(等圧線・前12時間降水量)
北では気圧の谷の通過に伴い、天気が安定せず、また南では温帯低気圧の発達に伴い雨雲が広がり雨の範囲が徐々に広がる。大雪山では西風が強く、西側では雨となる可能性がある。北アでは午後以降、温帯低気圧の雨雲がかかるため行動は午前中に完了させたい。
500 hPa(等高度線・渦度)
北海道の北には気圧の谷が通過する。しかし、大雪周辺の500 hPa渦度は正を示すため、大気中層以上の雲の発達の見込みは小さい。九州の西には500 hPa低気圧が確認できる。地上の、九州の南の低気圧はこれに対応するものと考えられる。地上の低気圧は北東に向かって進み、北ア周辺に雨雲をもたらす。
850 hPa(等相当温位線・風)
北海道では、北の気圧の谷に伴って低気圧性循環の中にある。風が強く、30 KT (=15 m/s)の風が予想されている。また、北海道周辺は相当温位傾度が高く(空気の性質が狭い範囲で大きく変わる)、少しでも湿った空気が重なると雨を伴う荒れた天気になると考えられる。南の温帯低気圧の周辺では、相当温位が330 K以上の湿った空気が北上していて、330 K線は21時の予想では日本列島の太平洋沿岸まで北上する。北アでも、9時から21時までで、303 K から 321 Kまで上昇する。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
九州の南東に-83の上昇流の極大値が確認できる。低気圧の中心は九州の南西に位置するが、850 hPaの風分布を見直すと低気圧中心よりもその東側でより風が強く(これは、低気圧性循環と高気圧性循環の合流によると言える)、風の収束、上昇がより強く起こるものと推測できる。そのため、低気圧の中心から外れた領域で上昇流の極大値が確認できると感がられる。北海道周辺では気温傾度が大きい。気温は、大雪では12℃、北アでは13℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
北海道周辺の気温傾度が大きいところの南縁で湿潤域が確認できる。大雪は重なるか重ならないかという予想であるため、少しでも南から空気が北へ押し上げられると湿潤域と重なって雨をともなう。気温は、大雪で-12℃、北アで-11℃の予想。気温減率は、大雪では (12+12)℃ / (5700-1500) m = 0.57℃/100 m。北アでは (13+11) / (5820-1540) = 0.56℃ /100 m。安定の範囲である。850 hPa高度はWindyより。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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