2024/04/08 09:00の予想天気図:大山・丹沢

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:伯耆大山・丹沢山地】

地上(等圧線・前12時間降水量)

日本の南に前線が停滞する。この前線はやや北上する。そのため午後にかけてその雲域が重なり、雨となる地域がある。丹沢では、下層~上層で雲が生成し、曇りや雨の予想である。午後ほど前線が北上するため雨になりやすい。伯耆大山では上層の雲が多く、時折雨となるか。

500 hPa(等高度線・渦度)

亜熱帯ジェットは、地上の停滞前線と対応するような経路をとる。その付近では正渦度と負渦度が乱立し、対流が活発であると推測できる。大山や丹沢では正渦度域に覆われ、上昇流があると推測できる。700 hPa(湿数)の項で後述する通り、午後には湿潤空気が入る予想で、それが上昇流に持ち上げられて上層の雲が発達する予想である。

850 hPa(等相当温位線・風)

日本列島周辺では、太平洋に高気圧、大陸の華北~朝鮮半島付近に高気圧、沿海州に低気圧が存在するため、風の鞍部のような状態で、風向が定まらない。東西を高気圧に挟まれることから、特に本州以南では風は強まらない。丹沢では東風が主体で、湿った空気が流入するため下層での雲の発達も予想できる。大山でも東風主体であるが、大山の東方面は氷ノ山などの山岳があり、下層での雲の発達は見込めない。停滞前線の位置は、風向分布より推定した。風向が大きく変化する領域を繋いでいる。地上の前線と比べて、北側になった。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

停滞前線の周辺で上昇流域が広く確認できる。特に、亜熱帯ジェットの経路では上昇流の極大域(赤丸)が広く確認できる。湿潤域と重なるところでは、雲が上層に向かって発達すると考えられる。気温は、大山、丹沢ともに9℃の予想。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

9時の予想では大山、丹沢ともに乾燥域(といっても湿数<9℃)と予想されているが、21時の予想では前線の北上に伴ってか湿潤域として予想されている。この湿潤域に覆われると、大気中層の上昇流(500 hPa正渦度)に空気が持ち上げられて上層の雲として発達するものと考えられる。気温は、大山、丹沢ともに-13℃の予想。気温減率は高度差4000 mと仮定すると0.55℃ /100 mと比較的安定している。そのため、下層の雲が上層まで持ち上げられる、というよりは、下層と上層で雲の生成要因が異なると考えられる。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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