2024/03/23 09:00の予想天気図：大山・阿蘇

日本海を低気圧が進み、その低気圧に向かって南西から湿った空気が流れ込む。そのため大山・阿蘇共に雨が予想される。また、上空の風は強く、森林限界より上部では強風に注意が必要。

亜熱帯ジェットと寒帯前線ジェットが西日本で接近し、強風帯を形成している。このため、山域上部では強風が予想できる。日本海の低気圧にはトラフが対応しており、東日本を通過する予想。この低気圧は太平洋へ抜けると共に前線を伴う予想で、発達が見込まれる。

南高北低に近いような気圧配置で、高気圧性循環と低気圧性循環が西日本で合流して風が強まっている様子が確認できる。大山では40 KT (=20 m/s)の西南西の風の予想、阿蘇では35 KT (=17.5 m/s)の西の風の予想である。上部で風は強いが、下部でも十分に風が強いと考えられる。また、等相当温位線の分布から、低気圧に向かって相対的に暖かい空気が流入する様子が分かる(300 Kの緑線)。また、阿蘇周辺では318 K以上の湿った空気(赤塗り)が流入していて、多雨が予想できる。

低気圧の南東面～500 hPaトラフの前面にかけて広く上昇流域が確認できる。大山周辺では、21時の予想で上昇流が弱まる予想(おそらく前線の北側へ抜ける)であるが、阿蘇では終日上昇流が顕著である。気温は、大山で6℃、阿蘇で9℃の予想。

日本海南部～東シナ海に湿数の傾きが大きい領域が確認できる。おそらく上空では前線として認識できる領域があって、それの現れと考えられる。大山では、21時の予想でこの前線の北側にあって、乾燥域に覆われるため、雨は収まるものと考えられる。阿蘇では21時の予想でも前線の南側にあって、雨が続くと考えらえる。気温は、大山で-17℃、阿蘇で-14℃。高度差4000 mで考える気温減率は、大山で0.58 ℃ /100 m、阿蘇で0.63 ℃ /100 m。阿蘇では条件付き不安定のレベルと言える。斜面上昇によって空気の上昇が促進されると考えられる。