【今日の予想対象山域:尾瀬・丹沢山地】
地上(等圧線・前12時間降水量)
引き続き山雪型の気圧配置となる。このため、日本海側の山域を中心に雪となるところが多い。特に、上空に-30℃以下の寒気が入る中部以北では大雪となる恐れあり。尾瀬では、終日吹雪。丹沢では日中は晴れ。ただし、夕方以降関東沖に局所的な低圧部が予想されていて、これにより雲が出るか。
500 hPa(等高度線・渦度)
夜にかけてリッジが接近し、それに伴って地上の高気圧が張り出してくるため、夜にかけて回復には向かう。ただし、寒帯前線ジェットの軸が日本列島を横切るため、全国的に風が強い予想。
850 hPa(等相当温位線・風)
285 K以下の寒冷乾燥空気が列島を覆う。全国的に北西風が卓越し、日本海側の山域を中心に雪を降らせる。尾瀬周辺では最大40 KT (=20 m/s) の北西風を予想していて、それに雪が伴うため吹雪の予想。8日は終日風が強い予想である。丹沢では北西風のときは晴れる。ただし、21時の予想では関東南方沖の低圧部の存在により南よりの風に変わる予想で、その場合は雲が出ると考えれられる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
上昇流域は北陸から東北北部の日本海側で活発となる予想で、内陸では下降流域として解析している。尾瀬では、斜面上昇による雲の発達が支配的と考えられ、雲頂の高さは3000 mを越えにくいと考えられる。ちなみに、7日21時の予想では尾瀬周辺も上昇流域を解析していて、その時間帯は上空と下層の気温差が大きく、それによる対流も雲の成長に寄与していると言える。後述するが8日9時の予想では気温差はそこまで大きくなく、気温差による対流の影響は小さくなり、斜面上昇に依る部分が大きくなると考えられる。気温は、尾瀬で-10℃、丹沢で-8℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
7日の21時の予想では、尾瀬周辺にも-36℃の寒気が南下する予想となっていて、8日9時にはそれがやや緩む予想。尾瀬では8日9時には湿潤域を外れるか外れないか、のところにあって、上昇流域の分布と合わせて考えて雲頂が3000 m前後にあると考えられる。温度のトラフが通過し次第に寒気は緩んでいくが、尾瀬では日中は寒気の影響を受けると考えられる。気温は、尾瀬では-30℃、丹沢では-27℃の予想。気温減率は尾瀬で0.52℃/100 m、丹沢で0.49℃/100 m。尾瀬では上空と下層の気温差が解消され始め、気温差による対流の影響は小さくなる。ただし、北西風が強く吹き続けるため、斜面上昇による雲の成長は続くだろう。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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