12/28 04:50 土樽駅 ~ 11:30 船窪 ~ 13:30 井戸小屋沢ノ頭の鞍部 (泊)
12/29 06:30 発 ~ 07:30 井戸小屋沢ノ頭 ~ 10:00 H1700m付近で撤退 ~ 15:00 土樽駅
28日は高気圧に覆われて, 雲1つない快晴となりました. 29日は, 午前中は曇で視界は十数メートル程度でした.
12/29 緩やかな冬型の気圧配置
09:00の天気図を用いて当日の天気を振り返る.
地上天気図
前日夜に低気圧が通過し, 大陸に高気圧が東進することから, 緩やかな冬型の気圧配置となった. ただし,気圧差が東西で16 hPaと小さく, 雲が成長するほどの風は吹かなかったと考えられる. 午後にかけて, 高気圧が張り出してきたため晴れに変わった. 等圧線の配置から, 地上では北よりの風であったと考えられる. 万太郎山周辺では北~北西の風のとき, 日本海の湿った空気の供給を受けやすくなる.
850 hPa(等高度線・等温線・湿数)
近傍の高層観測点の輪島では, 気温-4.3℃, 湿数0.2℃, 西南西の風15 KTと記録した. 館野では北西の風5 KTと記録している. 広範で見れば大気下層では弱いながらも北西寄りの季節風が吹いていたと言える. 吹走距離の長い日本海中~北部の沿岸を中心に湿潤域と記録している. この記録から, 標高1500 m付近は雲に覆われていたと言える.
700 hPa(等高度線・等温線・湿数)
輪島では気温-8.7℃, 湿数19.0℃, 西北西の風25 KT記録している. 湿数が大きく, 乾燥していて雲は存在していなかったと考えられる. たしかに, 下層の風は強くなく, 雲が成長できるだけの斜面上昇も得られなかっただろう. 850 hPa – 700 hPa間の気温減率を計算すると0.29℃ /100 mとなり, 安定していた.
500 hPa(等高度線・等温線・湿数)
輪島では気温-24.1℃, 湿数30.0℃, 北西の風40 KTと記録している. 亜熱帯ジェットは九州付近を, 寒帯前線ジェットは北海道付近を通っており, 谷川連峰は比較的大気上層の風が弱かったと考えられる. それに伴って下層の風も強化されず, 斜面上昇も乏しかったと考えられる. 850 hPa – 500 hPa間の気温減率は0.49℃ /100 mと, こちらで見ても安定だったと言える.
実際の天気の移り変わり
07:30 井戸小屋沢ノ頭
視界は十数メートル程度であり, 周囲は雲に覆われていた. 時折風を感じることはあったが, 強くない.
11:20 撤退し, 井戸小屋沢ノ頭の鞍部に向けて
この時間になっても視界は悪く, 雲に覆われていた. この時間も風はあまり感じなかった.
13:30 船窪付近
この時間になると北西側から視界が開けてきた. 風もほとんどなく, 高気圧の影響が強まってきたと考えられる.
本投稿は北海道放送「専門天気図」を加工して作成しています。
https://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html
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