【今日の予想対象山域:谷川連峰・八ヶ岳】
日本海に寒気が南下し、里雪型の気圧配置となる。谷川では雪。西風の時間帯は雪は強まらないが、風向が北よりになると吹雪となる。八ヶ岳では午前中の内は西風で吹雪の予想だが、午後になると雪は落ち着く。
地上(等圧線・前12時間降水量)
大陸に1040 hPaの高気圧、アリューシャンに968 hPaの低気圧で、東西で72 hPaの差がある。日本列島付近では等圧線の走向は南北で、弱い山雪型である。日本海には気圧の谷が確認できる。21時の予想ではこの気圧の谷を起点に低気圧を解析している。500 hPa気温で見られるように寒気が南下していることから徐々に里雪型へ移行すると考えられる。日本海上の降水予想域から、広く筋状の雲が形成されると予想される。これは上空に強い寒気が入っているためである。
500 hPa(等高度線・渦度)
寒帯前線ジェットが中部付近を通過する。このため、標高の高い八ヶ岳では風が強まると予想できる。主稜線上では西風が終日強い状態が続く。谷川連峰では下層の風の影響を良く受ける。
850 hPa(等相当温位線・風)
大陸の高気圧から東の低気圧に向かって風が吹く。日本列島では西よりの風となる。谷川では西北西の風で、午後になると次第に北よりに変化する。谷川連峰は東西に延びる山脈のため、風が北よりになると斜面上昇が起きやすくなる。このため、午前中は落ち着いていても午後には吹雪になると予想できる。八ヶ岳では午前中は西風を受ける。このとき日本海からの湿った空気を受けるため雪、上部では風も強いので吹雪となる。午後になると下層の風は南よりにいなるため斜面上昇が起こりづらく、雪は落ち着く予想。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
日本海沿岸に上昇流域が解析できる。等温線は密で、寒気が南下している。北海道の北西沖には-27℃以下の寒気が流入する。谷川では-3℃、八ヶ岳では0℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
東日本~北日本の日本海側を中心に湿潤域が解析できる。北海道では-39℃以下の寒気が流入する。大雪の目安となる-30℃の等温線は東北北部まで南下するため、谷川や八ヶ岳で降雪が多くなる予想はない。谷川では-24℃、八ヶ岳では-20℃の予想。気温減率は約0.5℃/100mで条件付き不安定。斜面上昇があると降水に繋がりやすい。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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