2023/11/08 09:00の予想天気図:大雪・石鎚

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:大雪山系・石鎚山】

広く高気圧に覆われる。北日本では弱い冬型の気圧配置が続く。大雪では午前中は雪、午後は雲の残る天気となる。夜には穏やかになると予想。石鎚は概ね晴れるが夕方以降雲が出てくる。

地上(等圧線・前12時間降水量)

低気圧が遠ざかり、大陸から高気圧が張り出し、覆う。北海道など北日本では等圧線の間隔が狭い状態が続き、風雪が続く。大雪では次第に天気は回復に向かうが、午後は雲が残り、回復は夜以降。石鎚では概ね晴れるが高気圧が移動してその後面に入ると南から雲が湧いてくる。

500 hPa(等高度線・渦度)

上層の気圧のトラフが支配的になる。そのため晴れる山域が多いが、地上等圧線の間隔が狭く、季節風が吹き付ける山域ではリッジに覆われても雪となる。

850 hPa(等相当温位線・風)

西日本から東日本は広く高気圧性循環が支配的。北日本では北西の季節風が吹く。大雪周辺では最大25 KT(=12.5 m/s)の北西風が予想されている。21時の予想では高気圧が移動することで風も落ち着き、風向は西寄りに、風速は遅くなる。ただし、日本海北部で吹走距離を確保して(水蒸気をもらいやすい)北海道に吹き付けるため、雲が発生すると考えられる。石鎚では風向は北よりで、穏やかに晴れると考えられる。21時の予想では高気圧が移動することで風向が南に変わるため、太平洋から空気が流れ込んで雲が出ると考えられる。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

温度分布から、等温線が南に凸のため寒気が南下した状態である。21時の予想では日本海から、等温線が北に凸に変化するため再び暖気移流となることが予想できる。上昇流域は高気圧の後面に解析できるが、目立った上昇流の極大値はない。気温は、大雪で-3℃、石鎚で11℃である。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

上層のリッジに覆われるためか、目立った湿潤域は解析できない。温度分布から、上層では寒気の南下が21時の予想でも続くようだ。気温は、大雪では-20℃、石鎚では-14℃。特に大雪では、21時の予想では850 hPaで-2℃、500 hPaで-21℃とやや気温差が大きくなることもあって、雲が出やすいのだろう。(また、北海道の西の海上で、下層で暖気移流、上層で寒気移流となっていることも合わせて考えられる)

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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