【今日の予想対象山域:北アルプス・飯豊連峰】
広く高気圧に覆われて晴れる。ただし、サハリンを温帯低気圧が通過中で、寒冷前線が南下する。その影響で北日本では風が強い。北アルプスでは晴れる。ただし、風が強い。飯豊連峰でも晴れるがこちらも風が強い。
地上(等圧線・前12時間降水量)
広く高気圧に覆われて、本州以南では晴れ。サハリンを温帯低気圧が発達しながら進む。北アも飯豊も晴れの予想。11/3は特異日と言われるがやはり晴れのようだ。
500 hPa(等高度線・渦度)
リッジが通過し、トラフが支配的であるが、地上では高気圧が大陸まで連なっているため、上昇流がなければ雲の成長にはつながらない。東日本では広い範囲で負渦度(下降流)である。サハリンの温帯低気圧では対流が活発(正渦度と負渦度が乱立)で、寒帯前線ジェットの通り道は寒冷前線に対応する。
850 hPa(等相当温位線・風)
東日本より西では高気圧性循環が解析できる。北日本では温帯低気圧の暖域による強い南西風が解析できる。このため、北日本の山域では終日風が強い予想である。北アルプスでは10 KT、飯豊では30 KTの予想である。特に北海道では一部70 KT(=35 m/s)と予想されている。等相当温位線の間隔が狭いことや、地上等圧線の間隔が狭いことから推測できる。北日本の日本海沿岸は、日本海から風が吹いて斜面上昇による降雨がありそうだと考えることができる。だが、今回は南西方向から風が吹いていて、山岳の連なる方向と平行に近いため、斜面上昇が起こりにくい風向と考えられる。
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
温帯低気圧の通過によって、暖気が日本列島を北上する。12℃の暖気が広く本州を覆うため、季節外れの高温となる。また、暖域であるため広い範囲で上昇流域が解析できるが、下層から湿った空気が持ち上がってこない(地上では高気圧に覆われている)ため雲の成長は乏しいと考えられる。赤丸は鉛直p速度の負の極大域で、寒冷前線に対応する。気温は、北ア、飯豊共に12℃の予想。
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
湿潤域は寒冷前線に沿って解析される。これによると降水域は狭い範囲に限定されていると言える。この傾向が続けば、日本列島を通過するときは降水の時間が短く、急激に天候が変化すると考えられる。温度分布から、大気中層では寒気の南下が続いている。北アや飯豊では-17℃の予想で、気温減率は0.69℃/100mと大きい。地上が高気圧に覆われているうちは問題ないが、ひとたび上昇流が発生するとみるみる空気塊は上昇していくと考えられる。
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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