2023/10/14 09:00の予想天気図:南ア・石鎚

日々の天気図解析

【今日の予想対象山域:南アルプス・石鎚山】

南アルプスでは終日晴れる予想。ただし夜になると雨や雪となる。石鎚山では、四国の南海上を低気圧が通過するため、雨の一日になりそう。

地上(等圧線・前12時間降水量)

本州は概ね高気圧に覆われる予想。九州の南には南岸低気圧が通過しており、それが北東へ進む。四国では南風になり海上から風が吹く。朝鮮半島には寒冷低気圧(500 hPa参照)があって、それが寒気を伴って東進しているため、明後日以降その影響がでると考えられる。

500 hPa(等高度線・渦度)

朝鮮半島に寒冷低気圧が進む。寒冷低気圧では、その南東側で降水が発生しやすいと言われる。実際、地上の降水予想は500 hPaの低気圧中心の南東側である。また、寒気を伴うため、寒冷低気圧が通過すると気温が急激に低下し、山では雪になる可能性が高まる。日本列島は低気圧の前面にあって、まだかろうじてリッジの範囲内にあるため、晴れる山域が多い。

850 hPa(等相当温位線・風)

南アは、概ね高気圧性循環の範囲内である。風は弱く、西風のため日中は雲は少なく雨の心配も小さい。ただ、午後になると南岸低気圧の接近に伴い風向が南に変化し、海上から水蒸気を含む空気が送られると雨、標高の高いところは雪の可能性がある。石鎚では、南岸低気圧の通過により雨の時間が長い。これは四国を横断するように風のシアが解析されているためで、そこで上昇流が発生する。ただし風速が大きくないため、激しい雨にはならない見込み。9時の段階では九州南部に向かって、330 – 339 Kの比較的温暖湿潤な空気が流れ込んでいる様子が分かる。この位置が次第に東へ移動する。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

組織的な上昇流域は、九州の南岸低気圧と、朝鮮半島の寒冷低気圧の南東側を中心に解析される。南岸低気圧に向かっては、等温線が北に凸となっており、若干の暖気の流入が認められる。気温は、南アでは8℃、石鎚では10℃の予想。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

湿潤域も同様に、南岸低気圧と寒冷低気圧の南東側に解析される。南岸低気圧に伴う湿潤域は、21時の予想では四国から東海にかけて広く解析される。このため南アでは夜の降水が予想される。気温は、南アでは-15℃、石鎚では-12℃の予想。気温減率は、南アでは0.55 ℃/100 m、石鎚では0.52 ℃/100 mの予想。この気温減率から、南アでは夜降水があった場合、標高2600-2800 m (3-0 ℃)より上部では雪となる。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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