2023/08/30 09:00の予想天気図

日々の天気図解析

東日本では、北アルプスや中央アルプス、北陸、上越など日本海側の山域では午前中を中心に晴れる。南アルプスや秩父、丹沢などの太平洋側では朝から曇りがちの天気となる予想。西日本では、近畿や四国などの太平洋側を中心に朝から曇りや雨となる。九州では東よりの風の時間帯は晴れそう。

地上(等圧線・前12時間降水量)

日本列島は概ね太平洋高気圧に覆われる。大陸沿岸に沿っては、上空の亜熱帯ジェットに伴う停滞前線と降水域が解析される。日本の南海上には台風9号と11号が北上する。関東から九州にかけて、高気圧を回ってくる空気と、台風11号によって南からもたらされる空気により、沿岸地域で雲が発生しやすい状態である。

500 hPa(等高度線・渦度)

亜熱帯ジェットは、上空の低気圧により大きく蛇行して、深いトラフとリッジを形成している。日本列島のほとんどがリッジの西側(後面)に位置するため、南から暖気が北上しやすく、天候としては崩れやすい。台風9号と11号は、太平洋高気圧の縁を北西に進む予想。太平洋高気圧が強く張り出している間は大陸に向かって逸れていく。

850 hPa(等相当温位線・風)

西日本を中心に、高気圧の縁を回って温暖湿潤空気が流れ込む。また、台風11号が北上すると、より湿った空気が供給されやすい状態となる。亜熱帯ジェットの進路では長い風のシアが解析され、そこでは風の収束により強い上昇気流が発生していると予想できる。北海道では南西ー北東方向に等相当温位線の走向があり、相当温位傾度が大きくなっている。空気の性質が急激に変化する領域となっているため、ここでも上昇流は発生しやすく、天気は不安定となりやすい。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

等温線の分布は、上空の亜熱帯ジェットの蛇行と一致している。気圧のリッジの支配下にあることから、日本列島には暖気が流入していて、18℃以上の空気に覆われる。上昇流域は、太平洋高気圧の縁を回ってくる、西日本沿岸と、台風周辺と、等温線が混む領域と、停滞前線の周辺に分布する。特に、停滞前線の周辺には上昇流の極大域が解析され、前線に沿うように列を成している。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

500 hPaでも等温線の分布は亜熱帯ジェットの蛇行と一致する。温度のリッジは、気圧のリッジのやや後面に位置し、より暖気をもたらしやすい配置となっている。西日本を中心に局所的な寒気(C)が解析されており、これらの地域では午後の雷に注意したい。湿潤域は停滞前線に沿って解析され、これらの地域では継続的な雨となると予想される。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

予想への意見・反論・質問はぜひこちらから!

タイトルとURLをコピーしました