2023/08/06 甲武信ヶ岳

ふみあと

3:05 道の駅みとみ ~ 3:35 徳ちゃん新道登山口 ~ 7:10 甲武信ヶ岳 ~ 8:15 破風山避難小屋 ~ 8:55 破風山 ~ 10:20 雁坂峠 ~ 12:35 道の駅みとみ 計9:30(ヤマケイのコースタイムの約0.8倍)

地上天気図

関東地方は太平洋高気圧に弱く覆われていた。

850 hPa(等高度線・等温線・湿数)

等高度線(紫)は日本列島に向かって張り出しており、高気圧に覆われている状態。奥秩父の最寄りの高層の観測点である館野では、気温18.8℃、湿数4.5℃、南南東の風15 KTと観測されている。この時点で、湿潤域(湿数が3℃以下、緑)が南西の方向から南よりの風によって奥秩父山域に流れ込んでいることが分かる。

700 hPa(等高度線・等温線・湿数)

700 hPaになると高気圧の張り出し(等高度線(紫)の張り出し)は弱くなっている。館野では気温11.0℃、湿数9.0℃、南の風10 KTと観測されている。大気中層では湿数は大きく、湿った空気の流入は弱いと考えられる。

500 hPa(等高度線・等温線)

等高度線(紫)の張り出しはさらに弱くなる。関東の東海上には局所的な-6℃の寒気も観測されている。館野は気温-3.1℃、湿数15.0℃、風向風速読み取れず(おそらく風速0 KT??)と観測されている。850 hPaと500 hPaの間の気温減率は、(18.8-(-3.1)) ℃/(5820-1440) m = 0.5 ℃/100 mと、湿潤断熱減率と同等のレベル(大気の状態は不安定と推測される)である。

300 hPa(等高度線・等風速線)

館野では気温-28.7℃、北東の風15 KTと観測されている。ここで、大気上層では寒気が流入していることが分かる。大気下層では南から暖気が流入、上層では寒気が流入し、大気の状態は非常に不安定であった。下層の湿った空気が対流によって上昇し、積乱雲を生成したと考えられる。

実際の天気の移り変わり

7:10 甲武信ヶ岳山頂

上空は青空が広がるが、南側から弱い風が吹き、雲が沸いていた。富士山の東側では積乱雲が成長し始めていた。どうやらこれより前とこのあとは曇りだったようで、良いタイミングで登頂できた。

7:10北西方面

画面左から右(南から北)に向かって、大弛峠に続く稜線で雲が発生している。斜面上昇によって雲ができている。とするとやはり850 hPaの段階で湿数は小さかったのだろう。

8:40 破風山直下から後ろ(避難小屋)を振り返る

避難小屋はコルになっており、左から右(南から北)へと雲が成長しながらコルを超えていた。コルに到達する前から雲が生成されており、空気が露点を下回る高度は2000 mより低かったようだ。ちなみに、避難小屋通過時はガスだった。

10:00 雁坂嶺~雁坂峠

後ろ(北西)を振り返ると積乱雲が成長し始めていた。雲が上に伸びるのが目視で確認できる程だった。早く稜線を降りようと思った。

10:20 雁坂峠

雲が広がり始めた。

12:00 沓切沢橋~雁坂トンネル駐車場

後ろ(北)を振り返ると積乱雲がいくつも成長していた。

12:35 道の駅みとみ

下山した直後、どしゃぶりの雨が降り始めた。タイミングよく雨に降られず、早い時間に出発した甲斐があった。

お盆に向けた良いリハビリになりました。

引用

地上天気図は気象庁「過去の天気図」より引用。

高層天気図はHBC北海道放送「専門天気図」より引用。

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