2023/03/06 21:00の予想天気図

日々の天気図解析

関東は次第に天気が回復。それ以外の地域では全国的に晴れ。

地上(等圧線・前12時間降水量)

高気圧と高気圧の間に低気圧が発達している。それに伴う雨が昨日夕方頃から関東では降っていた。さながら南岸低気圧のような進路を取っており、日本の南海上から湿った空気が供給されたことから降雨に繋がった。東北~北海道でも南寄りの風が吹き、気温が上昇する見込み。融雪に注意が必要。

850 hPa(等相当温位線・風)

数日前と比べて相当温位285 K以下の寒冷乾燥空気が北上して、冬の終わりを告げ始めている。高層の寒気側の低気圧が北上(=寒気の北上)に伴って、北日本の地域の風向は南よりへと変化しており、気温が上昇する見込み。寒気がないため海温との気温差も生まれにくく、雪や雨にはつながらない。関東の東海上の低気圧の寒冷前線は、風向の南成分を含むところと北成分を含むところの境界に沿って引いた。

850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)

下降流域の分布から、大陸側の高気圧の支配範囲を推測する。関東の東海上の低気圧の寒冷前線より西側や東北地方北部まで広がり、全国的に晴れることを示唆する。北海道は高気圧の縁にあたり、上昇流域が被ることから綺麗に晴れとはならなさそう。平地で雪となる目安の-6℃の等温線はサハリン中部まで北上し、これもまた冬の終わりを告げる。

700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)

こちらでも同様の、乾燥域(湿数が12℃以上を目安に)から勢力範囲を推測する。概ね下降流域の分布と一致する。また、寒冷前線は、地上~850 hPa~700 hPaと傾きが大きく(高度が上がると位置のずれが大きい)、空気の性質の変化が緩やかであると言える。元々、高気圧の間に形成された低気圧であることからも、気圧の差も大きくなく、空気の性質の差も大きくなかったと推測できる。地上天気図を見直してみると、むしろ寒冷前線付近よりも低気圧の暖域の南側のほうが降雨域が形成されている(寒冷前線による降雨は比較して少ない)。

300 hPa(等高度線・等風速線)

寒冷前線ジェットが通過する緯度が北上したことで、寒気も北上している。亜熱帯ジェットも日本の南を通過していることから日本付近の高層の風速は小さく、天気の変化が緩やかになっていると推測できる。このまま寒冷前線ジェットが日本の北を通り続ければ天候は安定して晴れが続くと考えられる。しかし、長く続くようだと、寒帯と熱帯の気温差が蓄積して大きくなり、1,2週間後に寒の戻りとなるのでは?と懸念を残しておく。

本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。

気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)

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