高気圧が張り出し,全国的に晴れる.北陸では雨.
地上(等圧線・前12時間降水量)
大陸の高気圧が日本の東まで張り出すため,全国的に好天の予想.北陸では,高気圧の外縁であることとJPCZにより雨模様.融雪障害に注意が必要.気象庁の天気図にはサハリンに低気圧と前線が解析されているが,等圧線の分布以外に前線を解析する要素が見当たらない.
850 hPa(等相当温位線・風)
相当温位285 K以下の寒冷乾燥空気は北上しており,寒気は緩んでいる.瀬戸内海に285 Kの相当温位が入り込むように解析されているが,これは風が弱く冷気が滞留するためと考えられる.日本海中部には風の弱い収束によるJPCZが解析される(風向がお互いに衝突する方向).
850 hPa(等温線)&700 hPa(鉛直p速度)
-6℃の等温線を追うと,日本海中部~南部にかけて広がっている様子がわかる.寒気が緩むものの,風が弱くここでも冷気がとどまっていると考えられる.31日9時現在の衛星画像ではこの海域では高度が低い積雲が集まっており,温かい海水との温度差で弱い対流が発生しているのだろう.
700 hPa(湿数)&500 hPa(等温線)
-30℃の等温線は北上しており,寒気の緩みを表す.青塗りの湿潤域は北陸地方のみに解析されるが,これはJPCZの弱い対流が解析される領域に対応する.
300 hPa(等高度線・等風速線)
前日解析した北海道の東にある寒気中心に伴うトラフは日本列島を通過し,リッジに入る.明日までは天候は安定しそうだが,2日以降は沿海州に控える寒気の影響が大きいようだ.
以上から,寒気が緩みリッジに入り,高気圧が日本の東まで張り出すことで全国的に好天の予想.北陸では雨のため,融雪障害に注意が必要となる.
本投稿は気象庁「数値予報天気図」を加工して作成しています。
気象庁 Japan Meteorological Agency (jma.go.jp)
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